「フフッ」と「アハハ」、 二つの笑いを使い分ける

齋藤孝『たった15秒で自分を伝える「会話」の授業』セレクション

更新日 2020.07.29
公開日 2014.08.15
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「フフッとほどける感じの笑い」
「アハハとはじけるような笑い」
 この二つの笑い方を使い分ければ、話の呼吸をつくっていくことができます。
 ほどける笑いは、たとえば相手のジョークが今ひとつだったとき、「ありますよね え」などと流すときに使えます。会話に緊張が走ったときや、笑いのタイミングが合 わなかったときも、様子見に使える。「気づかずにすみませんでした」という照れ笑 いにも見えるからです。
 はじける笑いはもっと効果的です。息を詰めて聞いていて、あるときに「プハッ」 という感じで笑いを放つと、その周囲に大きな笑いが生まれます。
 ビートたけしさんが、放送作家の高田文夫さんが、そうした笑いができる人だと言っていました。笑いの間合いが絶妙で、なんとも心地よい。だから、「高田さんがいると話しやすい」と。
 タレントの有吉弘行さんや、ダウンタウンの松本人志さんの笑い方も参考になります。自分で口にした言葉でおかしくなり、我慢できずにプハッと噴き出す笑いです。
 笑いは体を開くことです。ですから、ずっと笑わずに体を固めていると、急には笑 えません。
 私は「人が笑ったときには一緒に笑え」と言っています。笑いを共有することが、 人間関係をよくし、体を次の笑いへとほぐしていくからです。
 雑談力のセミナーで、参加者をペアにして3分間の雑談をお願いします。そのとき注目しているのも、ペアがどれだけ笑えたかです。たとえ口数が多くても、笑いがないとか、片方だけが笑っているとかいうペアは、距離が縮まっていない。会話の3分の1は、上手に笑えるかどうかにかかっていると言っていいでしょう。
 なお、笑いのきっかけによくジョークが使われますが、本当のところ、ジョークのすべてがおもしろいとは限りません。けれど、そういう評価は口にせず、ジョークが出たなら、それだけでフフッと笑ってみせる。それがおとなの会話というものです。

 

齋藤 孝 (さいとう たかし)

1960年静岡県生まれ。東京大学法学部卒業。同大大学院教育学研究科学校教育学専攻 博士課程等を経て、現在、明治大学文学部教授。専門は、教育学、身体論、コミュニケーション論。 著書に『声に出して読みたい日本語』(草思社文庫・毎日出版文化賞特別賞受賞)、『身体感覚を取り戻す』(NHKブックス・新潮学芸賞受賞)、『雑談力が上がる話し方』(ダイヤモンド社)、『読書力』(岩波新書)など多数ある。

 

作品紹介

15秒で自分を伝える「会話」の授業
好かれる・認められる・信頼される人になる65のテクニック

仕事、就活、恋愛…。どんな人にも好感を与え「自分」を強く印象づけるメソッド満載!テレビでおなじみ・齋藤孝先生の特別授業!
¥1,400(税抜)/学研パブリッシング

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