ビジュアル資料が豊富な『絵で見てわかる はじめての古典』で古典に親しもう!

『絵で見てわかる はじめての古典』

2012.04.21

 去年の春から小学校の学習指導要領が改訂され、小学校から日本の古典に触れる機会が多くなりました。
 日本の伝統文化に親しむことはとても大切なことだと思います。

 とはいえ、古典って、一見難しそうで敷居も高そうに見えます。
 「アリオリハベリイマソガリ」なんて呪文みたいに唱えてイヤになってしまった人も多いかもしれません。

 でも、「古典」と仰々しく言っても、昔に生きた人間の書き残したものです。

 私たちと同じように喜び、怒り、哀しみ、楽しんだ人たちの記録なのです。
 読んでみると、現代を生きる私たちと驚くほど似ていて、未来を生きる糧となる知恵と文化、エピソードに満ちあふれています。
 まったく古くはない、みずみずしい言葉たちなのです。

 例えば、清少納言はこんなことを『枕草子』に書いています。

 “にくきもの いそぐ事あるをりに来て、長言するまらうど。あなづりやすき人ならば、「後に」とてもやりつべけれど、心はづかしき人、いとにくくむつかし。”

 現代語に訳すと、
 “いやなもの。急いでいるときにやって来て、長話をする客。どうでもいい相手なら、「後で!」とか言って、追い返せるけれど、さすがに気を使うような相手だとそうもいかないから、すごくいらいらして困る。”

 こんなこと、今でもよくありますよね。
 これを読んだとき、自分はこういう迷惑なことはしないぞ!
 なんて思えばあなたは一歩清少納言に近づけたのかもしれません。

 また、今の季節であれば、春霞の中で朝の空気をすうと、「春はあけぼの」を書いたときの清少納言の気持ちの一端が見えるのではないでしょうか。

3巻『枕草子』より「春はあけぼの」のページ
(水野ぷりん・画)

 今春発売された『絵で見てわかる はじめての古典』は、イラストや写真、まんがなどの豊富なビジュアル資料で、はじめて古典にふれる小学生や中学生の読者の皆さんが「古典に親しむ」ための学校図書館に向けた本です。

7巻『平家物語』より平清盛の最期
(水野ぷりん・画)

 1巻から10巻まで、古代から江戸時代に至るまでの多くの名作を紹介しています。

 是非ごらんいただき、初心にかえって古典に親しんでみてはいかがでしょうか。

(W編集部員)

(画:水野ぷりん

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『絵で見てわかる はじめての古典』全10巻

小学校中学年~中学生向け
田中貴子先生(甲南大学文学部教授)監修

①古事記・風土記
②竹取物語・源氏物語
③枕草子
④徒然草
⑤百人一首・短歌
⑥今昔物語集・宇治拾遺物語
⑦平家物語
⑧能・狂言・歌舞伎
⑨東海道中膝栗毛・江戸のお話
⑩おくのほそ道・俳句・川柳

◎各巻定価2,625円(本体2,500円)
◎全10巻セット定価26,250円(本体25,000円)

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