インナーチャイルドは「感情の貯蔵庫」ですから、インナーチャイルドの声は、感情を通じて伝わってきます。
どうしてもマイナス感情にとらわれてしまってしかたない……。誰にでも、そんなときがあるでしょう。そのマイナス感情は、インナーチャイルドの叫びです。感情を通じて、あなたに何かを伝えようとしているのです。
とくに疲れているときは、マイナス感情に襲われがちです。
なんだか無性に悲しくなる、ささいなことにイライラする……。よくよく振り返ってみたら、仕事や家庭でやるべきことが立て込んで疲れていたからだった。そんなことは、よくあるはずです。
言い換えれば、マイナス感情が強く出ているときは、体を休める必要があるということ。
インナーチャイルドは「悲しい」「イライラする」といった感情を通じて、「疲れたよ」「ちょっと休もうよ」と伝えようとしているのです。
ところが、多くの人が、最初はこの声を無視してしまいます。悲しみや怒りに苛まれながらも、休まずに無理を重ねてしまう。完璧主義の人や責任感の強い人、がんばり屋さんは、とくにそうですね。
するとどうなるかというと、感情ではなく、今度は体に支障が起こり始めるのです。
私たちの魂は、いつも私たちの心身を守ろうとしています。
疲れたときにマイナス感情が出やすいのも、もとをたどれば、魂がインナーチャイルドを通じて、「ちょっと休んだら?」というメッセージを送っているから。
その声が無視され続けると、魂は、「次なる手」を打ちます。今度は体を通じて、「休みなさい!」というメッセージを伝えようとするのです。
最初は体の「凝り」や「張り」に現れます。それでも無視し続けると「痛み」に転じ、さらに無視し続けると、最終的には「病気」へと発展します。
「インナーチャイルドが、こんなに『疲れたよ』『休もうよ』って泣いているのに、どうして聞いてあげないの?」と、魂が、今度は体の不調という形でメッセージを伝えようとするのです。
魂は、メッセージが届くまで、あの手この手で送り続けます。「疲れているからマイナス感情が強く出ている」という段階で気づかなければ、体を悪くさせてでも、「休みなさい」というメッセージを届けようとするんですね。
そういう意味では、凝りも張りも痛みも、そして病気ですらも、「恩恵」といっていいのかもしれません。
「自分は、こんなに疲れていたんだ」「休む必要があったんだ」と気づくきっかけになるからです。
誰にでも、集中すべきとき、がんばるべきときがあると思います。
それはいいことですし、自身の成長のために必要でもあるのでしょう。
でも、緊張状態が長く続きすぎるのは問題です。
いつもより感情が波立ちやすいときには、「これは体が疲れているサイン」「インナーチャイルドが『休もうよ』と言っているサイン」と考えて、しっかり休息をとれるようになってほしいと思います。
(※この連載は、毎週火曜日・全4回掲載予定です。次回は、9月26日掲載予定です。)
上地 一美(うえち かずみ)
沖縄県宮古島出身。スピリチュアルセラピスト。
フジテレビ系「金曜日のキセキ」にレギュラー出演をし、未来が見える「未来鑑定士」として評判となり、1万通を超える相談が寄せられる。
現在は、沖縄県宮古島でスピリチュアルセラピー(魂のシナリオ鑑定)、心理カウンセリング、マクロビオティックセラピーを行っている。
著書に『未来への階段』『「母が重たい!」あなたへ』(以上、主婦と生活社)、『直感をみがいて幸せになる』『幸せを一気に引き寄せる 直感のみがき方・使い方』『直感で人生をよりよい方向へ動かす』(以上、学研)などがある。
*公式ホームページ*
http://jelly-beans.jp/
作品紹介
直感をみがいて自分らしく幸せに生きる
命の力を取り戻す インナーチャイルドの癒し方
心配事と不安が消える88の言葉内向型の人が自分らしく生きるための本
誰もの心の中にある「小さな子ども(インナー・チャイルド)」を癒し、直感をみがくことで、より幸せな人生を送る方法を紹介。
定価:本体1,300円+税/学研プラス