自分の声の違和感の正体を探る① ノドの周辺の問題

浜田真実『9割の人が知らないプロの常識で説得力のある声をつくる』セレクション

更新日 2020.07.20
公開日 2017.08.17
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 声にコンプレックスを感じたことはないし、コミュニケーションにトラブルがあったわけでもない。でも、「なんとなく、自分の声に違和感がある」という人がいます。
 また、問題はないけれど、「私の声は、これで良いのかな」と、漠然とした不安を感じている人もいます。しかし、満足はしていなくても現時点で生活に支障はないので、とりあえず様子を見ようという保留の状態です。大多数の人は、この「なんとなく」を抱えたまま日々を過ごしているのではないでしょうか?
 その違和感の正体を探ってみましょう。

●声が出しにくい・ノドが詰まったように感じられる・声がかれやすい

 声を出すときに無意識にノドの周辺に力を入れ、息を絞り出すようにして発声しています。「声を出すときは、力が必要」という思い込みもあります。力を抜いて発声すると「物足りない気がする」「届いていない気がする」ようです。大きな声は出せるので、問題意識は薄いのですが、ノドがとても疲れやすく頻繁に声がかれてしまいます。

➡対処方法
 首の後ろを手でさわると、首と胴体の境目あたりに、ポコッとした膨らみがあります。それが首の骨の一番下、第七頸けい椎ついです。そのひとつ上が第六頸椎。その両脇あたりの筋肉が硬く凝って緊張していると、声がれが起こりやすくなります。
 夏場のクーラーで冷えても硬くなるので注意しましょう。スカーフなどで首を保温し、入浴中に温かいタオルで温めるのも効果があります。首の後ろだけでなく、肩、胸、背中、つまり上半身の筋肉が凝っても呼吸が浅くなり、ノドが詰まったような感じになりますので、マッサージや簡単なストレッチなどで筋肉の緊張を取りましょう(実践方法は『9割の人が知らないプロの常識で説得力のある声をつくる』83ページ以降を参照)。

(※この連載は毎週木曜日・全8回掲載予定です。次回は、8月24日掲載予定です。)

 

浜田 真実 (はまだ まみ)

ボイスバランストレーナー。マミィズボイススタイル主宰。 歌と朗読と言葉をつむぐ・まほろカンパニー代表。
勝新太郎氏主宰の「勝アカデミー」、TBS「緑山塾」などの俳優養成所を経て、テレビ、舞台、映画などに出演。1987年、シャンソン、カンツォーネを中心にしたレパートリーで歌手デビュー。東京都内のライブハウス、銀巴里、渋谷ジァンジァンなどにレギュラー出演する。2004年、心と身体をつなぐ総合ボイストレーニングクラス「マミィズボイススタイル」をオープン。呼吸法・心理学・歌・朗読・ダンスなどを取り入れた独自のボイストレーニングプログラムを考案。「ボイスバランスメイキング」「ケアボイスワーク」と名付けられたメソッドは、コミュニケーションと声を自由にし、心と身体を豊かに育むと、教育機関・ビジネス研修・福祉施設のデイケアプログラム・セミナー・講演などでも高い評価を得ている。

■マミィズボイススタイル
http://koetokokyu.com/

■まほろカンパニー
http://mahoro.jp.net/

 

作品紹介

9割の人が知らないプロの常識で説得力のある声をつくる
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