しんどさをしんどいと感じないのが、 好きなことだ。

千田琢哉『大切なことは、「好き嫌い」で決めろ!』セレクション

更新日 2020.07.30
公開日 2016.11.07
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よく考えてみると好きなこととはメチャクチャ楽しいけれど、
決して楽チンではない。
それどころか傍から見たら

「よくあんなにしんどいことを淡々とやり続けられるな…」

と思えるくらいだ。
私が子どもの頃、様々な職人の仕事ぶりを目の当たりにして、いつもこう思った。
「よく、あんなにしんどいことをやり続けられるなぁ」
自分がその仕事をしたいとか、できるとは思わなかったが、
仕事に没頭する職人たちの男の色気のようなものを感じ、
「自分も将来こういう色気を出せる男になりたいな」
と、おぼろげながら思ったものだ。
私は昔から好きなことに没頭している人の仕事ぶりを見ると、異様に眠くなる。
目の奥の神経をマッサージしてもらっているような感覚に陥り、
思わず意識が飛びそうになる。
きっと人間が何かに没頭する姿勢は自然の摂理に則っており、
それが私を無意識のうちにリラックスさせるのだろう。
現在の作家は大半がパソコンで文字を打ち込んでいくと思うが、
文章を書くのが苦手な人から見たら、苦行以外の何ものでもないだろう。
だが作家にとって、パチパチとひたすら文字を打ち込んでいく地味な作業が、
まさに至福の瞬間なのだ。
没頭し過ぎて健康を害する人も多いから、
1日に○時間しか書かないとノルマを決めている人も多い。
間違ってほしくないが、

「1日に○時間書かなければならない」という
要求のノルマではなく、
「1日に○時間しか書かない」という制限のノルマだ。

私も気づいたら、つい30時間ぶっ続けで書き続けてしまったことがある。
「そういえば、夜が1回多かったかな?」という気もしたが、
書き終わるまでまったく気づかなかった。
パソコンでカレンダーを確認して、
ようやく「あれから30時間経過していたのか」と認識できた。
もちろん好きなことに没頭していたから、しんどくなかった。
あなたにもしんどさをしんどいと感じないことが、必ず何かあるはずだ。
それを仕事にすれば、毎日が最高の日々になる。

(※毎週月曜日、全8回掲載予定です。次回は、11月14日掲載予定です。)

 

千田 琢哉 (せんだ たくや)

文筆家。 愛知県犬山市生まれ、岐阜県各務原市育ち。 東北大学教育学部教育学科卒。 日系損害保険会社本部、大手経営コンサルティング会社勤務を経て独立。 コンサルティング会社では、多くの業種業界における大型プロジェクトのリーダーとして戦略策定からその実行支援に至るまで陣頭指揮を執る。 のべ3,300人のエグゼクティブと10,000人を超えるビジネスパーソンたちとの対話によって 得た事実とそこで培った知恵を活かし、 “タブーへの挑戦で、次代を創る”をミッションとして執筆活動を行っている。

■E-mail
info@senda-takuya.com

■ホームページ
http://www.senda-takuya.com/

作品紹介

大切なことは、「好き嫌い」で決めろ!
“直感”を信じて人生を好転させる52の方法

仕事、就活、恋愛、人間関係…20代のカリスマ・千田琢哉が説く、「好き嫌い」という直感を信じて人生を好転させるための極意。
定価:1,200円+税/学研プラス

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