身体の動きが軽やかでない人は、おおむね、こころの動きも軽やかではありません。つまり、人やものに対してこころ配りが足りないのです。
反対に、こころの動きが軽い人は、いつも、人が助かること、喜ぶことを知ろうとしています。そして、わかればそれを、すぐさま行動に移します。
そうすると、一緒にいる人は、感激します。彼のこころもしっかりつかめます。
彼も、今度は自分が何かをしてあげようと思うでしょう。こうして、こころ配りの連鎖が始まり、いい関係を築いていけます。
また、身体の動きが軽やかな人は、ものに対しても俊敏です。ですから、いつもきれいに整理整頓をして、清潔にしておく習慣ができています。
反対に、身体を動かしたがらない怠惰な人は、整理整頓が後回しになるので、どうしても居心地のよい環境を作り出すことができません。そして、ものが汚れたり、歪んでいたり、欠けていることに対しても、気に留めることがあまりないのです。
たとえば、パンプスのヒールが、すり減ったり傷ついていたりしても、平気で履き続けたり、よそのお宅にお邪魔するのに素足で行ったりして、細かいことにこころが行き届かないことが多いのです。
それが、ついつい、相手に不快感を与えたりすることにもなるのです。
さらに、身体を動かさない人は、人に対して攻撃的になったり、感謝の気持ちを抱かなかったりするという難点もあります。
いったいどういうことかというと、身体を動かさない人は、結局は誰かをあてにしていることが多く、人に求めがちになってしまうのです。
「誰かがしてくれるはず」と思っていることが、「誰もしてくれそうにない」と思いはじめると、「誰かしてよ!」という攻撃的な感情に変わってきます。
そして、誰かがしてくれても「やっとしてくれた」という感情で終わることが多く、「ありがとう」の気持ちが湧きにくいのです。
身体を動かすことが、自分のこころを動かすことにつながります。
自分のこころを動かすことが、人のこころをも動かし、それが人のこころをつかむことにもつながるのです。
このことを知っておけば、いままで人をあてにして、椅子から立つことすら億劫だった人でも、身体が軽やかになってくるでしょう。
「すべてにおいて、こころと身体は連動している」と、神さまはおっしゃいます。
身体をほんのちょっと動かしてみるだけで、あなたの魅力はさらにアップするのです。
井内 由佳 (いうち ゆか)
1964年福岡県生まれ。福岡市在住。福岡大学卒業後、現リクルートの福岡支社にアルバイト職として勤務。アルバイトながらもトップクラスの成績を維持し、希望した東京での勤務を認められる。90年、結婚と同時に夫と輸入自動車販売会社を起こし、91年より仕事と家事の傍ら人々の相談に応じるようになる(相談に訪れる層は、経営者、ビジネスマン、主婦、学生と幅広く、相談者は延べ2万人以上に及ぶ)。資金借入先の横領による数千万円の借金、家族の原因不明の病、待望の我が子の死産など、さまざまな試練を乗り越え、現在2男2女の母として、妻として幸せな日々を送っている。福岡、東京を中心に全国各地で開催する講演は、毎回満席になるなど人気を博している。 主な著書に、ベストセラーとなった『わたしが神さまから聞いたお金の話をしてもいいですか?』、『わたしが神さまから聞いた人間関係の裏ルールをお話しします。』(ともに総合法令出版)、『わたし、少しだけ神さまとお話できるんです。』(文屋)などがある。
作品紹介
20年以上、2万人を超える人を幸せに導いてきた著者が、幸せに愛される女性になるための7つの神さまの教えを伝授する。
定価:本体1,300円+税/学研パブリッシング