『誰も知らない のら猫クロの小さな一生』が発売!

『誰も知らない のら猫クロの小さな一生』

更新日 2024.07.19
公開日 2024.07.18
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「のら猫は自由で気まま」…は本当? さまざまなのら猫たちの運命を、シビアな、しかしあたたかい目線で描いた、感動作。夏休みの読書感想文にもおすすめ!

『誰も知らない のら猫クロの小さな一生』書影

▲『誰も知らない のら猫クロの小さな一生』

都会のシートン動物記!

「のら猫は、自由で気まま」――それは、まったくの間違いです。常にお腹をすかせ、寿命も家猫の三分の一程度。そんな「のら猫」が幸せなわけありません。実は、のら猫は、野生動物ではありません。人間と暮らすために改良された「猫」は、ペットとして人間とともに生きる動物です。それを「のら」にしてしまったのは人間なのです。のら猫は、カラスなどの外敵、冬の寒さ、飢え、事故、そして虐待をする人間…と、常に死と隣り合わせの日々を送っています。この物語は、野生より過酷に生きる、さまざまなのら猫の姿を描いた連作短編集です。

「1章は、のら猫クロを通して、のら猫のありのままの日常が描かれる。」紙面

▲1章は、のら猫クロを通して、のら猫のありのままの日常が描かれる。

1章あらすじ

 オスののら猫クロは、のら猫の母から生まれ、ずっとのら猫として生きてきました。母猫が急にいなくなって以来、ずっと一匹で狩りをし、寝床や休む場所を見つけ、縄張りを守って日々過ごしています。さまざまな敵から身を隠し、生き抜く術を身につけてきました。一瞬の油断が命を落とすきっかけになるからです。クロの日常を通して、のら猫の過酷に生きる姿が垣間見えます。

のら猫たちを取り巻く問題が、各章に散りばめられています

 のら猫として生まれる以外にも、捨てられてのら猫になってしまうなど、猫がのらになる理由はさまざまです。のら猫と、のら猫に関わる人間たちの葛藤や問題を浮き彫りにする話を、オムニバス形式でつづります。

「各章にさまざまなのら猫たちが登場。」紙面

▲各章にさまざまなのら猫たちが登場。

「2章はのら猫の子育てがテーマ。母猫が、子猫たちに狩りを教える。」紙面

▲2章はのら猫の子育てがテーマ。母猫が、子猫たちに狩りを教える。

傷ついたのら猫を助ける人の姿も…

 必死に生きるのら猫たちは、外敵などに襲われたり、猫同士でも縄張りをめぐって、争うこともあります。そんな傷ついたのら猫を助けようとする人たちとの関わりも描かれます。エサを与えたり、保護したり、奮闘する人々の姿が。しかしそこには、数々の問題が立ちはだかります。一匹でも多くののら猫を助けようとして行動する人の姿に心を打たれます。

「過酷な環境に暮らすのら猫たちを見守る人々も描かれる。のら猫を保護する活動グループに所属し、のら猫を保護し去勢や避妊の手術を受けさせ、増やさないように手を尽くす。貰い手を探したり、動物病院に連れていきケガや病気の治療をさせることも。悪質なブリーダーやペット業者、捨て猫、動物虐待にも心を痛め、一匹でも多くの命を救おうと葛藤する。」紙面

▲過酷な環境に暮らすのら猫たちを見守る人々も描かれる。のら猫を保護する活動グループに所属し、のら猫を保護し去勢や避妊の手術を受けさせ、増やさないように手を尽くす。貰い手を探したり、動物病院に連れていきケガや病気の治療をさせることも。悪質なブリーダーやペット業者、捨て猫、動物虐待にも心を痛め、一匹でも多くの命を救おうと葛藤する。

「6章では、ある親子が人に懐かない元のら猫「ハチワレ」を飼うことに。ハチワレは、世話をしようとする親子に、威嚇を繰り返し、部屋の中でも暴れまわってしまう。」紙面

▲6章では、ある親子が人に懐かない元のら猫「ハチワレ」を飼うことに。ハチワレは、世話をしようとする親子に、威嚇を繰り返し、部屋の中でも暴れまわってしまう。

「7章に登場するオスののら猫「ハナブチ」は、のら猫として生きてきたが、あるとき保護されて、地域猫として生きることに。地域猫とは、去勢手術したのち、のら猫としてその後も外で暮らすこと。」紙面

▲7章に登場するオスののら猫「ハナブチ」は、のら猫として生きてきたが、あるとき保護されて、地域猫として生きることに。地域猫とは、去勢手術したのち、のら猫としてその後も外で暮らすこと。

人のすぐ隣で生きる、のら猫の小さな一生を知って、考えてほしい――

「のら猫」をめぐる問題は、すぐに正解をだせるものではないかもしれません。けれど、常に死と隣合わせで生きていること、それをとりまく環境については、誰もが知って考えなくてはいけない問題です。
 のら猫についてなじみのない子どもたちにとっても、そういった問題について考えるきっかけとなります。「自分はどう考えるか」「どう行動するか」を問いかける物語なので、夏休みの読書感想文にもぴったりです。
 のら猫たちの小さな「命」について考えさせるようなテーマが、1章ごとに展開されますので、小学校中学年~中学生にはもちろん、大人の方にもぜひ読んでもらいたい一冊です。
 ペットをとりまく問題も「のら猫」と深くかかわっています。猫を飼っている人、これから飼おうと思っている人も必読です!

商品の紹介

『誰も知らない のら猫クロの小さな一生』書影

■書名:『誰も知らない のら猫クロの小さな一生』
■著:なりゆきわかこ
■絵:酒井以
■発行:Gakken
■発売日:2024年7月18日
■定価:1,210円(税込)

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