日本神話の神、スサノオ(ノミコト)を悩める一人の若者として、その悩みと成長を描いた、新しいファンタジー小説。
日本の神話ってあまりなじみがないかも?
ギリシア神話に北欧神話、インド神話……ゲームや映画、マンガなどを通して、私たちは世界各地の神話に親しんでいます。ところが、日本の神話というとどうでしょうか。
「天岩戸」や「ヤマタノオロチ退治」のような有名なエピソードや、イザナギやイザナミ、スサノオといった名前は断片的に知っていても、「面白い物語」としての認識はあまりないのではないでしょうか。
ましてや、その出典が現存する日本最古の歴史書である『古事記』だと聞いて、「面白そう! 読みたい!」とはなかなか思えないもの。そこで、「青春訳名作シリーズ」の出番です!
「青春訳名作シリーズ」とは?
名作・名著を「悩み」や「成長」といった青春にまつわるテーマを切り口にリメイクし、読み解いていくシリーズです。『論語』をリメイクした第一作目、『出世できない孔子と、悩める十人の弟子たち。』も好評発売中!
悩める若者スサノオ!?
本書は、英雄として知られるスサノオノミコトの「苦悩」と「成長」という視点を切り口に、主人公スサノオが悩みながらも、成長する姿を描いています。
神でありながら「うとまれた子」と、自分に呪いをかけてしまっているスサノオは、周囲の神々や人間とうまく関係を築くことができません。孤独といらだちを抱えて過ごし、ある日、治めていた海ノ国で大きな失敗をしてしまいます。
海ノ国から追放されたスサノオは、母イザナミがいるという黄泉国を目指しますが、その道中でさまざまな神や人間と出会い、失敗や衝突を繰り返しながらも、少しずつ自分と向き合い、成長していきます。
悩みもがき、時に周りの存在を傷つけ、時に助けられながら前に進む姿は、私たちの経験する「青春」となんら変わりはありません。
身勝手で未熟なスサノオに反感を覚えたり、必死な姿を応援したりしているうちに、いつの間にか物語に引き込まれているでしょう。
エコツミ氏が紡ぐ日本神話の世界
作者であるエコツミ氏は、日本神話をモチーフに歌、舞、小説といったさまざまな表現を行うカルチュアルアーティストです。日本神話の魅力を伝えるため、世界各地で「新訳古事記シリーズ」のパフォーマンスを行い、高い評価を得ています。作中には、エコツミ氏がパフォーマンスで歌った歌も登場し、作品の世界をさらに奥深いものにしています。
日本神話に出会ってから、何度も『古事記』を読み込んだというエコツミ氏の言葉で紡がれた本書は、日本神話の世界に触れる新たな入り口になるに違いありません。
『古事記』の世界観はそのままに、読みやすく生まれ変わった本書は、小中学生はもちろん、大人も読んで楽しめる一冊です。
商品の紹介
■書名:『まだ青き神々の歌 「古事記」~スサノオ青春伝』
■著:エコツミ
■カバーイラスト:加藤オズワルド
■本文・帯イラスト:Minoru
■発行:Gakken
■発売日:2024年7月18日
■定価:1,210 円(税込)
【電子版】
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