300万の人は バーゲンで今欲しいものを買うが 1億の人は来年使うものを買う
午堂登紀雄『年収1億を稼ぐ人、年収300万で終わる人 』セレクション
300万の人はバーゲンが大好きだ。
流行の品につけられた50%オフの赤札に購入意欲をかき立てられ、目の前の商品が、どれも欲しいものに見えてくる。
この機会に買っておこう。─かくして、今年もまたクローゼットの肥やしを作る。
計画性がなく、目先の欲求に負けてしまう「衝動買い」と呼ばれるこの購買行動から、300万の人はなかなか足を洗えない。
1億の人は、メリットや必然性、価値を考えて買う習慣があるから、「安いから」といって、必要でもない商品は買わない。ゆえにバーゲンには興味がない。
しかし、戦略的にバーゲンに行くことがあるそうだ。
それは、来年使うものを買うためだ。
季節商品のバーゲンは、圧倒的に安くなる。それならば、来年ほぼ確実に使うとわかっているものを買えば、出費は大幅に抑えられる。
流行にあまり左右されない商品、たとえばマフラーや手袋なども、冬物バーゲンではオフになる。
私も、知人の経営者から教えられ、手袋を買うためにバーゲンに行ってみた。なんと90%オフ、定価の10%で買えた。流行なんて関係ないし、機能は必要十分。翌年、とても重宝した。
もちろん、買ったものがクローゼットで眠ることがないよう、「間違いなく必要になるもの」を見定める必要があるが、非常にコストパフォーマンスが高い買い物だった。
それはつまり、事前の計画性の問題であり、「想像する」ということだ。
衣替えをしてみて初めて、「今年はこれを買い換えなきゃいけない」と気づくと、シーズン前あるいはシーズン中だから、定価での購入となりやすい(昨今はバーゲン開始時期が前倒しになっているので、必ずしも定価とは限らないが)。
しかし、前シーズンのうちに「これは来年、買い替えが必要だな」と先んじて想像すれば、必要なものをバーゲンで安く先行仕入れできる。
バーゲンを賢く使いこなし、コスパのよい買い物ができるかどうか。それは将来必要なものを予測する想像力、そして計画性にある。
午堂 登紀雄 (ごどう ときお)
1971年岡山県生まれ。米国公認会計士。中央大学経済学部卒業後、会計事務所、大手流通企業のマーケティング部門を経て、世界的な戦略系経営コンサルティングファームのアーサー・D・リトルで経営コンサルタントとして活躍。2006年、著書『33歳で資産3億円をつくった私の方法』(三笠書房)がベストセラーとなる。同年、不動産投資コンサルティングを行う株式会社プレミアム・インベストメント&パートナーズを設立。経営者兼個人投資家としての活動のほか、出版や講演も多数行っている。『お金の才能』(かんき出版)、『頭のいいお金の使い方』(日本実業出版)、『オキテ破りのFX投資で月50万円稼ぐ!』(ダイヤモンド社)、『日本脱出』(あさ出版)ほか著書多数。
作品紹介
年収1億を稼ぐ人、年収300万で終わる人
お金持ちに成り上がった人の「非常識」な習慣
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