「仕事」を通して、心揺さぶるドラマを描いた「感動のお仕事シリーズ」最新刊。
「感動のお仕事シリーズ」の続編
『オレは、センセーなんかじゃない!』では保育士を描き、好評を博している「感動のお仕事シリーズ」の続編が発売されました。今回は、「ホスピスナース」にスポットライトを当てた物語です。
「ホスピスナース」として働くということ
「QOL(クオリティ オブ ライフ)」という言葉がメジャーになり、「人生の質」について考える機会が増えた現代、終末期医療やホスピスについて、テレビや新聞で目にする機会が以前より多くなったように思います。
しかし、緩和ケアについての知識を持ち、終末期医療に携わる看護師、「ホスピスナース」については、まだあまり知られていないのではないでしょうか。
本書は、著者のラプレツィオーサ伸子氏が、終末期医療の先進国であるアメリカで、ホスピスナースとして働くなかで実際に体験したことをベースに書かれた連作短編集です。
治癒することのない患者との接し方に悩みながらも、「生と死の最前線」に立ち、多くの人の旅立ちを支え、見守る姿は「働く人」のひとつのあり方を教えてくれます。
あらすじ
看護師の椎名希実は、日本の大学病院で経験を積みながら、「訪問看護」の仕事を専門にすることを目指していたが、なかなか実現できずにいた。そんなある日、看護雑誌の記事を読んだことをきっかけに、訪問看護のシステムが確立しているアメリカへの留学を決意する。
フィラデルフィアで在宅ホスピスナースの職を得た希実は、赤ちゃんからお年寄りまで様々な患者と出会い、日々悩みながらも彼らに寄り添い、彼らの家族・友人らとともにその旅立ちを見送っていく。
ひとりひとりの人生を知り、その最終章を支えるホスピスナースという仕事から彼女が受け取った「宝物」とは――。心が震える、16編の物語。
ひとつひとつが心に残る物語
恋人を思う男性、日系2世の女性、生後14ヵ月の赤ちゃん……年齢も背景も異なる患者との出会いを描いた物語は、大切な人を見送る悲しみや、「死」に向き合う難しさだけではなく、ときに温かさや優しさを感じさせ、深く心に残ります。
主人公の働く姿を通して「ホスピスナース」という職業について知ることができるほか、「死」というものになじみのない子どもたちには、「死」「死別」について考えるきっかけとなります。
また、「看取り」や「家族」「友人」のありかた、そして自身の「生き方」について考えさせられるようなストーリーがたくさん詰まっていますので、大人の方にもぜひ読んでいただきたい1冊です。
商品の紹介
■書名:『それでも私が、ホスピスナースを続ける理由』
■著:ラプレツィオーサ伸子
■発行:Gakken
■発売日:2024年5月9日
■定価:1,210 円(税込)
【電子版】
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