奄美市立奄美博物館の全館展示リニューアルを学研プラスがプロデュース

学研プラスSTEAM事業室

公開日 2019.09.27
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 奄美群島唯一の総合博物館である奄美市立奄美博物館が、今年8月に全館リニューアルオープンしました。学研プラスSTEAM事業室はその設計施工業務に携わりました。

コンセプト

 奄美の自然と人の密接な係わりの中から育まれた「環境文化」をテーマに据え、だれもが楽しめる親しみやすい施設となるよう、全3階の建物全体に物語性を持たせ、全館を見終えると奄美を旅した気分になるような展開にしています。

全体構成

 1階を「海」、2階を「里」、3階を「山」と設定し、「南島雑話」(博物館所蔵の市指定文化財、幕末期の奄美の風土を紹介した古門書)の挿絵を館内各所に配して、その登場人物に導かれ時空を越えて奄美の旅に出かける構成にしました。

1階展示室「黒潮に育まれた奄美」

 開放的な導入空間で、地形模型、大型映像、シマグチやシマウタを検索して聞くコーナー、奄美の舟と漁業のコーナーなどがあり、奄美の全体像を知ることができます。多目的室には奄美の木材で作った机と椅子、実際に使われていた舟を再利用した本棚を設置し、落ち着いた空間としました。

 

2階展示室「境界の歴史に育まれた奄美」

 旧石器時代から現代までの奄美の歴史について、貴重な資料や実物の民具、祭具などを用いて分かりやすく解説しています。また、織り機とサトウキビ搾り機のしくみをさわって体験できるコーナーもあります。

3階展示室「亜熱帯雨林に育まれた奄美」

 動植物のはく製を配置したジオラマがフロア中央にあり、奄美の森に入った感覚を味わえます。周囲の壁面では奄美の1年間の自然の移ろいと人々の暮らしを写真や映像、実物などで紹介しています。


 奄美では、先人が守り育んできた自然と人との共生の英知が、「環境文化」として引き継がれ、現在、世界自然遺産登録を目指しています。
 奄美のさまざまな魅力を紹介している奄美市立奄美博物館へ、是非お越しください。

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