◆先行試し読み 第1回◆ 『「誰かのためも大切だけど、 そろそろ自分のために生きてもいいんじゃない?」』

旺季志ずか

更新日 2020.07.27
公開日 2018.05.17
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先行試し読み 第1回

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人気ドラマ脚本家・旺季志ずかさん初のエッセイ集『「誰かのためも大切だけど、そろそろ自分のために生きてもいいんじゃない?」』が、5月18日に刊行されます。

刊行を記念して、「ほんちゅ!」では同書の第1章を全10回の連載形式で先行公開いたします。

本日第1回は、旺季志ずかさんが、どんなどん底人生を送ってきたのか、そこから抜け出すきっかけとは!? そんなエピソードをご紹介します。

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心の中はいつも雨――。

若いころ、やることなすこと何もかもが、すべてうまくいきませんでした。

夢を追いかけて「女優」になったけれど、芸能界にあったのはイジメとセクハラ。

やっとできた愛する人に妻子がいると知ったときの衝撃。

ようやくもらった役者の仕事は「遺体」――。青いビニールシートの下、水たまりの中で息を止めて、死んでいました。

役者中心の生活のためアルバイトは長続きせず、銀座のホステス、吉原の料亭「松葉屋」の花魁(おいらん)ショーの禿(かむろ)役、高層ビルのガラス拭き、チラシ配り、販売員etc.……。数えたら50種類もの職を渡り歩いていました。

6畳一間の風呂なしアパートに暮らし、銭湯へ行くお金さえなくて、コーラの瓶を拾い、酒屋に持っていって換金していました。

田舎の母が送ってくれる米を炊いてしょうゆをかけた「卵かけごはんの卵なし」。それが私の食事でした。

思い返せば、そのころの私は、いつも背を丸め、下を向いて歩いていました。

貧乏、職なし、心がちぎれるような恋愛。

「どうして……? なぜ、私だけ、こんなにうまくいかないの? 私がダメだから? チビで美人じゃないから?」

「女優としてトントン拍子に出世していく人と私は、何が違うの?」

「性格がよくて、正直で誠実に生きているからって、成功し幸せになるとは限らない。では何が人の人生を左右しているの?」

「どうしたら幸せになれるの……?」

 

「不幸のデパート」だった私の、「幸せになりたい」という切なる願望。

それが、私を「目の前の現実はどうして起こるのか?」という探求へと向かわせました。

本を読み漁り、心理学や瞑想などの講座に参加、世界のパワースポットへ足を運びました。

そうして行き着いたのが、「心」に従う生き方でした。

現実は、自分の「心」がつくり出している。

あのイヤな出来事も、逃げたいような悪いことも、自分の「想い」がすべて映し出している。

この「現実創造」という考え方に出会ったとき、衝撃でした。

私の前には、「こんなこと望んでいない!」と拒否したい厳しい現実ばかりがあったからです。しかし、その一方で、心の片隅に、

「もし本当に私の『心』が現実を引き起こしているなら、『心』を変えたら現実は変わるかもしれない。どうせ、失うものなんて何もない。『心』を変えるのはお金もかからない。だったらはじめてみよう」

という考えがひらめいたのです。

 

こうして私は、「自分の『心』を羅針盤にした生き方」をはじめました。

「心を羅針盤にした生き方」とは、何かを選ぶときに、「自分の心がどう感じるか」を最も大事にする生き方です。

すると、緩やかですが、思ってもみなかったことが起こりはじめました。

新しい出逢いに恵まれ、結婚し、母になりました。

そして主婦だった私に、想像だにしなかった脚本家への道が拓かれたのです。

「よいこと」の全然なかった私の人生が、希望に満ちたものになっていきました。

もちろん、すべてが順調だったわけではありません。

子どもがイジメに遭い不登校になったり、離婚したり、借金を抱えた婚約者と共依存関係に陥るなど、苦悩することもたくさん起こりました。

当時は、「心(想い)が現実をつくる」という哲学に不信感を募らせ、国内外の心理学や催眠療法などを、さらに一生懸命学びました。

私は、人生をよくしたいあまり、「心オタク」になっていたのです。

その結果、ますます「心」、つまり「意識」がすべてを起こしているということがわかり、うまくいかない原因が明確になったのです。

と同時に、私の人生は笑いに満ちたものに変化していきました。

この本に収められたセリフは、私が脚本家としてデビューして20年あまりの間に書いたドラマのものです。どのセリフも、かつての私と同じように人生のどん底にあえぎ、絶望の淵に立っている人の心を照らせたらと思って書いたものです。

どのように「心」を整えるのか、どんな「考え方」をして「幸せな人生」へと好転させたのか、私の体験や解説も添えてみました。

幸せになるには、今どれほど不幸で悲惨であろうが、まったく関係ありません。

この瞬間、人生を「ひっくり返す力」を、あなた自身が持っているのです。

本書を通して、あなたの聖なるパワーを思い出していただけたら、これほどうれしいことはありません。

 

さあ、幸せになる準備はいいですか?

旺季ワールドへようこそ。

そして、心の旅へ、いってらっしゃい。

(次回は、5月11日・10:00頃配信予定です)

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2018年5月18日発売予定

『「誰かのためも大切だけど、そろそろ自分のために生きてもいいんじゃない?」』

著者:旺季志ずか(おうきしずか)/定価:1300円+税

【アマゾン、書店で予約受付中】

http://amzn.asia/aoJ55Km

「読んだら 感想聞かせてね〜。#そろ生き  つけてくれたら読みにいくよ」 
(著者・旺季志ずかより)

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旺季 志ずか (おうき しずか)

脚本家。徳島県生まれ。立教大学卒業後、女優を志すも挫折。高層ビルガラス清掃から銀座ホステスまで、50種類の職を経験した豊富な人生経験を生かし、数々のヒットドラマを生み出す。代表作に「屋根裏の恋人」「ストロベリーナイト」「佐賀のがばいばあちゃん」「女帝」など。不幸だった自らの人生を変えるべく心理学や哲学を学んだ、自称「心」オタク。その知見を盛り込んだ著書『臆病な僕でも勇者になれた七つの教え』『虹の翼のミライ』(ともにサンマーク出版)では、「エンタメ自己啓発小説」という独自の分野を確立した。本書は著者初のエッセイとなる。

 

作品紹介

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