「長期旅行に 持って行きたいモノか?」 (トラベラー思考)
メンタリストDaiGo『人生を思い通りに操る 片づけの心理法則』セレクション
自分が3か月以上の長期旅行に出かける準備中だとします。目の前には荷物を詰めるためのトランクがあります。
今、捨てるかどうか迷っているモノは、このトランクに詰めたいでしょうか?
「これは旅行に持って行きたいモノか」
「一緒に旅したいモノか」
と自分に問いかけてみるのです。
このとき、本当に大事なモノなら、ぜひともトランクに詰めたいと感じるはずです。「特に必要ない」と思えたモノは、実は自分にとって必要のないモノだった、と気づけるわけです。
よりリアルに考えるために、実際にトランクを用意して、長期旅行に持っていきたいモノを詰めてみるというのもいいでしょう。自分が生きていくのに必要不可欠なものが意外と少ないということがわかるはずです。
この思考法を試してみると、「自分が本当に大事にしていたモノって、たったこれだけだったのか!」と驚くはずです。
旅行は片づけを加速するチャンス
トラベラー思考を最大限活用するための方法として、実際に旅行に出てみるのもおすすめです。
実は、旅行から帰ってきた直後は、部屋が最も片づくときです。
旅行中は、普段は味わえないような楽しい経験をたくさんします。それだけ楽しい時間だったにもかかわらず、今、目の前にある持ちものはトランク1個分だけなのです。この経験から、人は「モノが少なくても楽しく暮らせるんだ」「モノを減らしても怖くないんだ」「むしろ、モノが少ないほうが楽しめたじゃないか」といったことを自然に学べるのです。
旅行をすることの意義とは、何といっても経験が増えることです。そして、それと同じくらいに、自分は意外と必要でないモノを抱えていた、と気づけることも重要なのです。
ですから、「旅行をするつもりで考えるなんてまどろっこしい」、と考える人ほど、ぜひ一度、できるだけ長い旅行に出かけてみてください。それも効果的なトラベラー思考の使い方です。
また、近々引っ越しを控えている人もチャンスです。予算や時間が限られている場合が多いので、引っ越すときには持っていくモノと処分するモノを選ぶことになります。ここで「わざわざ新居に持って行きたいモノか」という「引っ越し思考」を働かせるようにしましょう。
引っ越しで片づくのは当然じゃないか、と思われるかもしれませんが、そういう人に限って、なんとなく持ってきた荷物が段ボール箱に入ったまま物置に積み上がっていたりするものです。あくまでも大事なのは、引っ越しという機会を利用して自分で選ぶことです。
トラベラー思考にせよ、引っ越し思考にせよ、「本当に持って行きたいモノか」と自問自答して選択することを忘れないようにしてください。
(※この連載は、毎週木曜日・全8回掲載予定です。次回は1月18日掲載予定です。)
メンタリストDaiGo (めんたりすと・だいご)
慶応義塾大学理工学部物理情報工学科卒業。人の心を作ることに興味を持ち、人工知能記憶材料系マテリアルサイエンスを研究。英国発祥のメンタリズムを日本のメディアに初めて紹介し、日本唯一のメンタリストとして数百のTV番組に出演。その後、活動をビジネスやアカデミックな方向へ転換し、企業のビジネスアドバイザーやプロダクト開発、作家、大学教授として活動中。
趣味は1日10~20冊程度の読書、猫と遊ぶこと、ニコニコ動画、ジム通い。ビジネスや話術、さらには恋愛や子育てまで、幅広いジャンルにおいて人間心理をテーマに執筆した著作は累計200万部を突破。『一瞬でYESを引き出す心理戦略。』(ダイヤモンド社)、『自分を操る超集中力』(かんき出版)、『ポジティブ・チェンジ』(日本文芸社)などヒット作多数。
■メンタリストDaiGo オフィシャルウェブサイト
http://daigo.me/
■ニコニコチャンネル/メンタリストDaiGo の「心理分析してみた!」
http://ch.nicovideo.jp/mentalist
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