上級心理カウンセラーの資格取得に向けて勉強するなかで、私は、インナーチャイルドについて学べば学ぶほど、魂や直感との強いつながりを感じました。
　インナーチャイルドは、「自分のなかの小さな自分」。過去の心の傷を、あなたの代わりに抱え込んでいる存在です。
　この内なる存在を癒すことで、「直感」がみがかれるのです。
　直感は、顕在意識のなかで働き、魂が発しているメッセージをとらえます。
　今までの本でもお伝えしてきたイメージなのですが、魂のメッセージは、砂浜に寄せては返すさざ波のように、私たちの意識に届けられます。
　意識の砂浜に打ち寄せる魂のメッセージ、それをとらえるのが直感です。魂のメッセージが送られてくると、直感が働き、それを受け取るのです。
　ところが、私たちの意識のありようによっては、直感が鈍ったり、働かなくなったり、さらにはマイナス方向に働いてしまったりします。
　砂浜に岩などの障害物がなければ、波は穏やかに、まっすぐ打ち寄せますよね。それと同様、意識に障害物がなければ、直感がきちんと働き、魂のメッセージを、穏やかに、素直に受け取れます。
　ところが、砂浜に岩などの障害物があると、波が激しくぶつかって泡立ち、海水が飛び散ります。つまり、意識に障害物があると、魂のメッセージは穏やかに、素直に届かないのです。
　直感が魂のメッセージをとらえられなかったり、取り違えてしまったり、といったことも起こりえます。
　では何が意識の障害物となるかというと、いちばんは、インナーチャイルドが抱えているマイナス感情なのです。

　インナーチャイルドは、過去に生じたマイナス感情を抱えています。
　そのマイナス感情は、インナーチャイルドに共感し、なぐさめ、癒すことで、なくなります。
　つまり、インナーチャイルドを癒すというのは、直感が働く意識の障害物を取り除くということでもあるのです。
　こうしてインナーチャイルドを癒し、意識の砂浜からマイナス感情という障害物が取り除かれると、直感がみがかれ、魂のメッセージが、穏やかに、素直に届くようになります。より幸せに、心豊かに生きることができるようになります。
　魂が発しているメッセージは、すべて自分の未来のため。自分の人生をよりよい方向へと動かすために働くものだからです。それを、つねに直感で、素直に受け取れるようになればなるほど、幸せになれるというわけです。

上地 一美(うえち かずみ)