最高の準備をすると、会社やお店も繁盛します。
　これは、品川にあるレストランの経営者Ａさん（５２歳・男性）のお話です。

　ある朝、店をまかせていたシェフのＢさんが、Ａさんにこう言ったそうです。
「オーナー、今日はお客さん、たくさん来ますよ！」
　実際、その日はお客さまであふれたので、Ａさんが驚いて理由をたずねると、Ｂさんは満面の笑みでこう答えました。
「じつは、２日前に新しい彼女ができて、もう元気いっぱいなんですよ！」
　その後も、Ａさんは、店の中心人物であるＢさんの気持ち次第で、お客さまの多い少ないが変動するのを確認しました。また、Ｂさんが、以前恋人にフラれた時期は、お店の売り上げが落ち込んだ時期と重なっていました。
　それほど、中心人物の気持ち次第で、お客さまは増減します。
　つまり、店の中心人物がテンションを上げて、お客さまを迎える準備をしていると、そのいい気をキャッチして、お客さまがやってくるということです。

　楽しそうなところ、幸せそうなところ、嬉う れしそうなところに、人は行きたいし、集まってくるようになっています。
　チャンスの気、幸運の気は、そんな明るく、暖かい「陽の気」なんです。人は、見えないその気を敏感にキャッチして、集まってきます。
　ですから、「陽の気」を持っている人は、運気がいい人。幸運がどんどんやってきますし、その人が会社やお店にいれば、繁盛します。
「陽の気」を整えて待っていることが、本当の準備完了ということです。
　反対に、「陰の気」を持っている人は、運気の悪い人。
　たとえば、お化粧もしないでスッピンでマスクをし、沈んだ気持ちで留守番しているような人。あるいは、身なりを整えず、どんよりしている人。あるいは、グチ、悪口の多い人です。
　そんな人がいる会社や店は、衰退しますし、やがてつぶれます。

　準備をしてください。
　運のいい人は、準備をしっかりして、やってきた運を逃がさない人です。さらにいえば、運のいい人は、運を呼び込むことができる人です。
　自分はツイていない、運がないんじゃありません。自分が変われば、運はここにもあそこにも、いっぱい転がっていることに気がつくでしょう。

西谷 泰人 (にしたに やすと)