怒りの根っこは、恐怖。

千田琢哉『たった2分で、怒りを乗り越える本。』セレクション

UPDATE 2020.07.30
公開日 2015.11.09

人が怒るのはどんな時だろうか。
「そんなの腹が立った時に決まっているだろう」
そう言って膨れている人は、
「なぜ腹が立つのか」をもう一歩突っ込んで考えてみよう。
それは、怖い時ではないだろうか。

恐怖を抱いた時に、人は怒りの感情を持つのだ。
「よくもこんなに迷惑をかけてくれたな!」と叫んでいる人は、
「こんなに迷惑をかけて、私に何か起こったらどうしてくれるんだ」
と恐怖を訴えているのだ。
「よくもガン飛ばしてくれたな!」と怒鳴っているチンピラは、
「そんな風に睨んだら怖いじゃないか」と恐怖を訴えているのだ。

怒っている人や怒鳴っている人は、怖がって怯えている人だ。
怖い時に怒ることなく「怖い」と正直に言えるのは、幼児か、
もしくは圧倒的な実力を備えた大人だけだ。
多くの大人は「怖い」なんて、正直に口に出して言うことができない。
その結果、怒ることによって恐怖を隠そうとするのだ。
怒っている人を見かけたら、「怖がっているんだな」と理解してあげよう。
反対にあなたに怒りが込み上げてきたら、
「自分は怖がっているんだな」と気づこう。

怖い時に「怖い」と正直に言えるために、実力を磨いていこう。

 

千田 琢哉 (せんだ たくや)

文筆家。 愛知県犬山市生まれ、岐阜県各務原市育ち。 東北大学教育学部教育学科卒。 日系損害保険会社本部、大手経営コンサルティング会社勤務を経て独立。 コンサルティング会社では、多くの業種業界における大型プロジェクトのリーダーとして戦略策定からその実行支援に至るまで陣頭指揮を執る。 のべ3,300人のエグゼクティブと10,000人を超えるビジネスパーソンたちとの対話によって 得た事実とそこで培った知恵を活かし、 “タブーへの挑戦で、次代を創る”をミッションとして執筆活動を行っている。

■E-mail
info@senda-takuya.com

■ホームページ
http://www.senda-takuya.com/

作品紹介

たった2分で、怒りを乗り越える本。

怒りは人間に必要な感情であり、怒っても恥じる必要などはない。怒りと上手に付き合い、ともに乗り越えていく方法を教えよう。
定価:本体1,200円+税/学研プラス

バックナンバー

関連コンテンツ

あわせて読みたい