プロ以外とは、仕事しない。

千田琢哉『現状を破壊するには、「ぬるま湯」を飛び出さなければならない。』セレクション

更新日 2020.07.31
公開日 2015.09.21
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きっと、あなたは何かのプロを目指しているはずだ。
そうでなければ、そもそもこの本を手にしていないからだ。
インターネットの浸透により、誰もが平等にチャンスを得られるようになった。
だが最近、“自称プロ”が急増して、
本当のプロが激減した。
水準以上のプロであれば、こんなことは誰もが気づいているはずだ。
出版社に勤務しているから、出版のプロだと思ったら大間違いだ。
広告代理店に勤務しているから、広告のプロだと思ったら大間違いだ。
経営コンサルティング会社に勤務しているから、
経営のプロだと思ったら大間違いだ。
その職場に勤務していることと、プロであることはまるで関係ないのだ。
私はそれらの業界すべてと関わってきたが、
ギリギリでプロと呼べるのはせいぜい20%、
本物のプロと呼べるのは5%程度だ。
率直に申し上げて、
医者や会計士にもいい加減な仕事をしている連中は山ほどいる。
資格試験を取得した程度でプロが名乗れるものは、一番質(たち)が悪いと思っていい。
プロじゃない人間は簡単にわかる。
何かあった際に、すぐに自分の属している組織や資格を盾にすることだ。
「こう見えても○○会社勤務だぞ!」
「こう見えても一応、私はあの難関資格を持っているんですけどね」
人に言うのが後ろめたい実力であることは、本人が一番よくわかっているはずだ。
だからこそ、自分を少しでも大きく見せるため、
無意識に大きな権力をチラつかせる卑しさを持ち合わせているのだ。
プロはそんな醜い逃げ方だけはしない。
たまたま組織に属していることはあっても、
実際にはフリーでやっていける実力がある。
いついかなるときにも、絶対に権力をチラつかせることはない。
権力の匂いすら微塵も感じさせない。
ゴルゴ13の如く、ただ黙って淡々とコミットメントを果たすのみだ。
プロの仕事とは、地味に言行一致し続けることなのだ。
私が仕事をする場合も、相手の言行一致度しか見ていない。
言行一致度が低くて“いい人”は、100%偽善者なのだ。

千田 琢哉 (せんだ たくや)

文筆家。 愛知県犬山市生まれ、岐阜県各務原市育ち。 東北大学教育学部教育学科卒。 日系損害保険会社本部、大手経営コンサルティング会社勤務を経て独立。 コンサルティング会社では、多くの業種業界における大型プロジェクトのリーダーとして戦略策定からその実行支援に至るまで陣頭指揮を執る。 のべ3,300人のエグゼクティブと10,000人を超えるビジネスパーソンたちとの対話によって 得た事実とそこで培った知恵を活かし、 “タブーへの挑戦で、次代を創る”をミッションとして執筆活動を行っている。

■E-mail
info@senda-takuya.com

■ホームページ
http://www.senda-takuya.com/

作品紹介

現状を破壊するには、「ぬるま湯」を飛び出さなければならない。

「予定調和」の日常を捨て、毎日を進化し続けるための52のリスト。仕事、恋愛、人生…、最近たるんできたなと思ったら読む本!
定価:本体1,200円+税/学研プラス

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