世界を動かしたければ、 誰よりも先に自分が動け

辻秀一『自分を敬え。超訳・自助論』セレクション

更新日 2020.07.31
公開日 2015.02.26
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「世界を動かさんとするものはまず自ら動くべし」
 古代ギリシアの哲学者ソクラテスの言葉です。世界を動かすなどあまりに大それたことで、自分には縁のないことだと思っている人が多いことでしょう。
 しかし、世界を動かすような発見や発明も、すべては一個人の思いや行動から始まったのです。すなわち、すべてはどこかに生きる「自分」がやったのです。

 どんな「自分」も世界とつながっています。いきなり世界を動かすことはできなくても、まず自分を動かすことが世界の何かを少し動かすことになります。世界を構成する要素に自分が入っているのですから、自分が動けば世界も動いたことになるわけです。

 わたしたちは、ふだん自分の知っている世界のことを「世界」と呼称しています。実際には、グランドキャニオンの頂上や、アマゾン川の底なども世界の一部であることに違いありませんが、あなたが動かしたいと考える「世界」はそこにはありません。
 あなた自身が知っている、そして自分自身もその中に含まれている世界のことを「世界」と呼んでいるはずなのです。
 ですから世界を変えたければ、まずは自分を変える。自分の思考や行動が変われば、それが世界を動かすことにつながるでしょう。これまで世界を動かした人も、すべては自分を動かすことから始めたのです。

『自助論』とは?

1858 年に刊行されたサミュエル・スマイルズの代表的著作。
原題は「Self Help」。政治家、実業家、科学者、芸術家など300人を超える成功者の逸話や発言を題材に、苦難に立ち向かい、自らの手で道を切り開くことの大切さを説く。日本では一般に『自助論』として知られる。刊行後、世界各国で翻訳されベストセラーとなる。日本では、福沢諭吉の『学問のすゝめ』と並び明治期の青年層に愛読され、近代日本の形成に大きな影響を与えた。

辻 秀一 (つじ しゅういち)

スポーツドクター。株式会社エミネクロス代表。慶應義塾大学病院内科、同スポーツ医学研究センターを経て独立、現在に至る。応用スポーツ心理学とフロー理論を基にしたメンタル・トレーニングによるパフォーマンス向上が専門。セミナー・講演活動は年間200回以上。年に数回の「人間力ワークショップ」は、経営者、アスリート、音楽家、主婦、OL、教員など、日本はもとより海外からの参加者もいるほど人気を博している。 著書に35万部突破のベストセラー『スラムダンク勝利学』(集英社インターナショナル)、『禅脳思考』(フォレスト出版)、『自分を「ごきげん」にする方法』(サンマーク出版)ほか多数。

作品紹介

自分を敬え。超訳・自助論
内向型の人が自分らしく生きるための本

刊行から150余年。起業家、芸術家、アスリート…全世界の挑戦者たちを刺激し続ける不朽の名作「自助論」の精神をここに凝縮!
定価:本体1,400円+税/学研プラス

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