セクシーな下着より、 清楚な下着が魅惑的だ。

中谷彰宏『魅惑力』セレクション

更新日 2020.07.20
公開日 2015.02.05
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 「魅惑力」イコール「黒の下着」というイメージがあります。
 これは大きな勘違いです。
 ロリコンというわけではありません。
 清楚なほうが、よりセクシーです。
 男性が制服好きなのは、清楚だからです。
 エッチな下着を喜んでいる男性は、喜んでいるフリをしているだけです。
 または、1回で飽きて、継続性のないものになります。

 魅惑的な人は、ふだんが魅惑的です。

 エッチな下着は非日常、清楚な下着は日常です。
 非日常と日常とでは、圧倒的に日常の魅力の勝ちです。
 いい男であればあるほど、日常の魅力を評価します。
 何かをして魅惑的なのではありません。
 何もしていないのに魅惑的です。
 ただ座っているだけ、ただ立っているだけ、ただ歩いているだけなのに魅惑的という状態が、究極の「魅惑力」なのです。

 僕の通っているダンス教室は、ホテルの宴会場を借りてやっています。
 生徒の個人差が一番出るところは、ドアを開けて入ってくる瞬間です。
 まだレッスンが始まる前です。
「ダンスをやっている人」と「ダンスは習っても日常が変わっていない人」の差が、ここで一瞬でわかります。
 ダンスで一番大切なのは、日常が魅惑的になることです。
 非日常で頑張るよりも、いかにふだんをよくするかです。

 ドキッとさせるものは、「黒の下着」ではありません。
 女性が男性をドキッとさせるために、意識的にすることは、あまり効かないか、逆にドン引きされます。
 ゼロかマイナスの逆効果しかないのです。
 無意識にやったことのほうが、ドキッとします。
 これは男性でも女性でもお互いさまです。
 男性が本で覚えてきた口説き文句を言っても、「ハア?」とか「気持ち悪い」と思われるだけです。
 それよりは、何げなしにしてくれたことが印象に残るのです。
 忘れられない言葉は、言った本人は忘れています。
 言ったような気もするし、言わないような気もします。
 それぐらい普通の言葉です。
 普通のことにドキッとするのです。
 日頃の行いが、いかに大切かということなのです。

 

中谷 彰宏 (なかたに あきひろ)

1959年、大阪府生まれ。早稲田大学第一文学部演劇科卒業。84年、博報堂に入社。CMプランナーとして、テレビ、ラジオCMの企画、演出をする。91年、独立し、株式会社中谷彰宏事務所を設立。ビジネス書から恋愛エッセイ、小説まで、多岐にわたるジャンルで、数多くのロングセラー、ベストセラーを送り出す。「中谷塾」を主宰し、全国で講演・ワークショップ活動を行っている。

■中谷彰宏公式ホームページ
http://an-web.com/

作品紹介

魅惑力
一瞬で、人を虜にする女になろう。

年齢を重ねても魅力的な女性でいるために身につけたい「女子力」を提案する第3弾。異性だけでなく同性もひきつけたい女性、幸せもキレイも手に入れたい女性、華のある人になりたい女性に向けて。
定価:本体1,200円+税/学研プラス

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