直感をみがくと、あたかも人生で起こりうる困難をすべて避けられるかのように思われるかもしれませんが、そうではありません。
なぜなら、困難もまた、魂が書いた「人生のシナリオ」の一部だからです。
こう言うと、なかには、疑問を持つ人もいることでしょう。
「魂は『絶対的に自分の味方』であるはずなのに、どうして困難を人生のシナリオに書くの?」と。
では、ちょっと考えてみてください。
いっさい困難のない人生とは、本当に楽ちんで幸せなものでしょうか?
真っ暗闇の夜があるから朝日をありがたく感じるように、雨の日があるから快晴の日に晴れ晴れとした気持ちになるように、人生は、苦楽の両方があって初めて、豊かになるものではないでしょうか。
テレビドラマでも、ずっと幸せな光景が続くだけでは何も感動できませんよね。さまざまな困難に見舞われ、乗り越える過程で主人公が大きく成長していく様を見るからこそ、大団円の感動も成り立ちます。
困難は、自分を大きく成長させるものでもあります。そういう意味では、自分を成長させるために、魂は、人生のシナリオに「困難の一節」を書き込んでいるといってもいいでしょう。
そして──ここが一番のポイントです。自身を成長させるためだからこそ、乗り越えられない困難は、書き込まれていないはずなのです。
となれば、困難に見舞われたときに私たちがすべきは、その困難をただ嘆くことではなく、乗り越えること。
もっと言えば、乗り越える工夫をして、より大きな困難を避けることです。
人生に困難はつきものでも、放っておけば「大難」になるものを「小難」に止めることはできる。それが、困難を通じて成長するということなのです。
では、どうしたら、大難を小難に止めることができるでしょうか。
困難のなかでも「楽しく過ごす工夫」をしよう
大難は泣き顔に引き寄せられ、笑顔からは遠ざかる。
と言ったら極端かもしれませんが、大難を小難に止める方法のひとつは、困難のなかでも「楽しく暮らす工夫」をすることです。
困難に見舞われたときに、悲嘆に暮れるだけでは、人生は何も好転しません。
「困ったなあ」と思いながらも、生活の一瞬、一瞬を少しでも楽しく、心豊かに過ごす工夫をしてみてほしいと思います。
すると「笑う門には福来たる」の格言どおり、不思議と道が拓けたりするものです。
現に、生まれ持った霊視能力を使い、人様の鑑定をさせていただいている私ですら、今まで、さまざまな困難に見舞われてきました。
主人の事業が傾き、そのストレスのために副腎を患ってしまったこともあります。
思えばそのころ、お金を返す目処がつかず、債権者に頭を下げて回る毎日でした。ほんの10万円すら用意できないのは、本当にみじめなものです。きっと傍目にも、大変な困難に見えたことでしょう。
でも、私たちは、決して暗い気持ちに沈み込んでばかりではありませんでした。
返済に困るくらいですから、毎日の食事は質素そのものでしたが、少しでも素敵な食卓になるように見えるように、盛り付けなどを工夫しました。
また、子どもの誕生日や端午の節句、ひな祭りといったハレの日には、テーブルクロスを引いて少し雰囲気を変えてみたり……。たしかに大変な毎日でしたが、それでも私たち家族のなかで、笑いが絶えることはありませんでした。
私が、魂の導かれるようにして個人鑑定のお仕事をするようになったのは、それから少し後のことでした。
そして今、私の両親を含め、家族全員が元気に楽しく暮らしています。それは、あの困難な日々に「楽しく暮らす工夫」をしたことが、もっと大きな困難を避けてくれたのだ、と思えてなりません。
上地 一美 (うえち かずみ)
沖縄県宮古島市出身。霊能者。フジテレビ系「金曜日のキセキ」にレギュラー出演をし、未来が見える「未来鑑定士」として評判となり、1万通を超える相談内容が寄せられる。現在は沖縄県宮古島で個人鑑定を行なっているが、常に3ヶ月先まで予約が取れない状況。著書に『未来への階段』(主婦と生活社)、『直感をみがいて幸せになる』『幸せを一気に引き寄せる 直感のみがき方・使い方』(学研プラス)がある。
*公式ホームページ*
http://jelly-beans.jp/
作品紹介
直感で人生をよりよい方向へ動かす
あなたを見守っている魂からのメッセージ
ふりかかる困難に負けない強い心をつくり、人生を豊かで充実したものにするための直感の使い方
定価:本体1,300円+税/学研プラス