「0→1のスタンフォード」よりもすごい「1→100のハーバード」

森若幸次郎『ハーバードのエリートは、なぜプレッシャーに強いのか?』セレクション

更新日 2020.07.31
公開日 2016.03.24
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 なぜハーバードは「世界一」と呼ばれるのか。
 結論からいうと、世界を動かすリーダーを数多く輩出しているからです。
 世界的な政治家や実業家の中には、ハーバードの卒業生、特にハーバードビジネススクールの出身者が少なくありません。
 ハーバードで学ぶエリートたちは、リーダーとして必要不可欠な決断力や実行力、品格や教養を日々高めています。私はハーバードについて、「グローバルリーダー養成機関」という表現がふさわしい学び場だと考えています。

 ハーバードが世界をリードする特別な大学であることは、同じアメリカの私学の雄・スタンフォード大学と比較すると明確になります。
 スタンフォードは、シリコンバレーに位置していることもあり、世界的なイノベーションをリードする大学として注目を集めています。
 スタンフォードには、1つの分野に特化したプロフェッショナルが集まる傾向があります。彼らは世界にインパクトを与えるイノベーションを生み出そうと、日夜しのぎを削っています。
 わかりやすく表現すれば、世界を代表する「オタク」たちが“0から1”、つまりまったく新しい価値を生み出そうとするイノベーション工場がスタンフォードです。
 これに対して、スタンフォードのようなイノベーション工場を管理・発展させているのがハーバード。0から1を生み出すのがスタンフォードだとすれば、ハーバードは“1を100”にする役割を担っているといえるわけです。

 起業家を育てるのがスタンフォードであり、経営者を育てるのがハーバード。
 そうした背景もあり、ハーバードは歴史の中でリーダーシップを学ぶための十分なノウハウを蓄積しています。また、実際にグローバルリーダーをより多く輩出しているのも、ハーバードのほうなのです。
 当然、シリコンバレーの中にあっても、会社を経営していくためにリーダーシップを発揮して、組織を管理できる人が必要とされます。けれども実際にシリコンバレーの企業に着目してみると、経営層にはお膝元のスタンフォード出身ではなく、ハーバード出身
のリーダーを登用しているケースが頻繁に見受けられます。
 その代表的な存在ともいえるのが、シリコンバレーの超有名企業Facebook です。
 同社を創業したマーク・ザッカーバーグもまた、同じくハーバード出身のシェリル・サンドバーグをCOO(最高執行責任者)として実質的な経営を任せています。

 

森若幸次郎 (もりわか こうじろう)

株式会社シリコンバレーベンチャーズ 代表取締役社長CEO
株式会社モリワカ 専務取締役CIO
実業家・イノベーションプロバイダー。
ハーバードビジネススクール/エグゼクティブMBA(PLD:Program for Leadership Development)を日本人最年少で修了し、スタンフォード大学経営大学院でM&A、シドニー大学で経営学を学ぶ。現在、国内外の企業20社以上の経営に従事。米国シリコンバレー、デンマーク、アジア諸国を中心に宇宙・医療・教育・芸術産業の活性化を推進し、各地でイノベーション創出を目的としたワークショップやリーダーシップセミナー等を開催している。

 

作品紹介

ハーバードのエリートは、なぜプレッシャーに強いのか?

ハーバードビジネススクールの頂点「エグゼクティブMBA」の日本人・最年少修了者が「超一流のマインドセット」を大公開!
定価:本体1,300円+税/学研プラス

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