本当の安定とは、自分が成長することである。

千田琢哉『現状を破壊するには、「ぬるま湯」を飛び出さなければならない。』セレクション

更新日 2020.07.31
公開日 2015.10.05
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人として安定を求めるのは、本能だから仕方がない。
最低限の安定を確保しておかなければ、そもそも挑戦なんてできやしない。
しかし、
最低限の安定を確保したら、さっさと成長することだ。
なぜなら本当の安定とは、自分が成長することだからである。
あなたが成長し続ける限り、安定し続けるのだ。
あなたが成長し続ける限り、安定のことなんていちいち気にならなくなる。
安定が気にならなくなる状態が、
真の安定なのだ。
たとえば会社に、すでに出世コースを断たれた“補欠の先輩”がいたとしよう。
補欠の先輩は必死で安定にしがみついているはずだ。
それどころか24時間365日、
いつも狂ったように安定のことばかり考えているだろう。
「自分はクビになるのではないか」
「自分はバカにされているのではないか」
と、いつもビクビク・オドオドしているのだ。
その反動で、虚勢を張ったりすることもある。
それに対して、出世街道まっしぐらのエリート社員はどうだろうか。
安定のことなんてまったく気にしておらず、
好きなように仕事をして、
好きなように生きているはずだ。
「次の出世はいつだろう」「自分は尊敬されている」という、
揺るぎない自信に支えられているからだ。
ついでに優しかったりすれば、ますます人とお金も集まってくる。
脱サラして起業した人もこれは同じだ。
成長し続けていれば、安定にしがみつこうという発想は生まれない。
だから経営者たちは、いつも成長することを考えているのだ。
それが企業存続の方法だと、本能的にもわかっているからである。
もしあなたの会社の経営陣が安定にしがみつき始めたら、
それはまもなく崩壊する前ぶれである。
私はこれまで、そんな経営者たちをたくさん見てきた。
一度この安定にしがみついたら、麻薬と同じで抜け出すのはまず無理だ。
きっと安定のぬるま湯は、それほどまでに居心地がいいのだろう。
ドキッとした人は、ぜひこれをきっかけに成長する人生を選んでもらいたい。

千田 琢哉 (せんだ たくや)

文筆家。 愛知県犬山市生まれ、岐阜県各務原市育ち。 東北大学教育学部教育学科卒。 日系損害保険会社本部、大手経営コンサルティング会社勤務を経て独立。 コンサルティング会社では、多くの業種業界における大型プロジェクトのリーダーとして戦略策定からその実行支援に至るまで陣頭指揮を執る。 のべ3,300人のエグゼクティブと10,000人を超えるビジネスパーソンたちとの対話によって 得た事実とそこで培った知恵を活かし、 “タブーへの挑戦で、次代を創る”をミッションとして執筆活動を行っている。

■E-mail
info@senda-takuya.com

■ホームページ
http://www.senda-takuya.com/

作品紹介

現状を破壊するには、「ぬるま湯」を飛び出さなければならない。

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