カリスマ社長は大抵の場合、左遷された経験がある。

千田琢哉『たった2分で、自分を超える本。』セレクション

更新日 2020.07.30
公開日 2015.07.27
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 あなたが知っているカリスマ社長を10人挙げてみてほしい。
 そして、それら10人の過去の経歴を丁寧に調べてみるのだ。
 その10人のうち、少なくとも5人以上は左遷された経験があるはずだ。
 直接会ってインタビューできるくらいに親しい社長がいれば、一度腹を割って真剣に聞いてみればいい。
 左遷されなければ、
 カリスマ社長になる資格がないくらいだ。
 世界的に有名なカリスマ経営者の中には、なんと自分で創業した会社をクビになって追い出されてしまった人物もいる。
 これに比べれば、他人の作った会社でサラリーマンをやっているあなたが不遇な目に遭うことくらい、どうってことはないはずだ。
 サラリーマンである限り、出世を否定するのは負け犬だし、周囲の迷惑になる。
 だが途中で出世コースをドロップアウトしたからといって、人生までドロップアウトしたわけではないことだけは忘れてもらいたくない。
 由緒正しき名門大企業であっても、事情はまったく同じだ。
 30代や40代で子会社へ出向させられた人物が、10年後、20年後に戻ってきて親会社の重役になった例も、私は複数知っている。
 私が特に感動するのは、そんなふうに子会社へ出向させられた人物が、その子会社を成長させて、親会社の時価総額を抜いてしまうような例である。
 子会社が成長して、売上も社格も親会社を上回った例などは、インターネットで調べればいくらでも見つけられるだろう。
 大切なことは、ドロップアウトしたからといってふて腐れないことだ。
 ドロップアウトしたくらいで人生は終わらないが、
 ふて腐れた瞬間に人生は終わる。
 あなたがめでたく左遷されたら、次代のスティーブ・ジョブズになる可能性がある。

 

千田 琢哉 (せんだ たくや)

文筆家。 愛知県犬山市生まれ、岐阜県各務原市育ち。 東北大学教育学部教育学科卒。 日系損害保険会社本部、大手経営コンサルティング会社勤務を経て独立。 コンサルティング会社では、多くの業種業界における大型プロジェクトのリーダーとして戦略策定からその実行支援に至るまで陣頭指揮を執る。 のべ3,300人のエグゼクティブと10,000人を超えるビジネスパーソンたちとの対話によって 得た事実とそこで培った知恵を活かし、 “タブーへの挑戦で、次代を創る”をミッションとして執筆活動を行っている。

■E-mail
info@senda-takuya.com

■ホームページ
http://www.senda-takuya.com/

作品紹介

たった2分で、自分を超える本。
心の「格差」を逆転する64のビジョン

ものの見方・考え方を少し変えれば人生は大きく好転します。固定観念を「たった2分」で逆転し、自分を超えるための視点が満載!
定価:本体1,200円+税/学研プラス

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