悪いカルマは、自分以外の誰かから教えられたり、指摘されたりしても、素直にそれを認めようとはしない、とても頑なな心のクセ、性格の歪み、短所です。
それは、身も心も悪いカルマに慣れきってしまって、「住めば都」ならぬ「住めばより居心地のよい自分のカルマ」としか考えなくなるためです。
いくら要領良く生きている人や、表面的に「良い人」を演じていたとしても、自己中心的で人を見下す心があったり、優越感や傲慢さを隠し持っていたり、あるいはまた、何かあると原因を他人のせいにして、自分は正しいと思い込んでいたり、人を許すことができなかったり、感謝の心や謙虚さがなければ、心は汚れたままなのです。
まったく悪いカルマ、欠点がない人はおらず、多かれ少なかれ誰もが心の汚れ、罪を背負っているからこそ、この世に生まれてきているのです。
それゆえ、たとえどんな荒行をしたとしも、またどんな能力者や占い師のいうことに耳をかして従順に従ったり、どんなに熱心に神仏を拝み、崇めようとも、自分のカルマは自分で刈り取るしかありません。
自らの欠点、不足は、決して誰かが穴埋めしてくれたり、自然に消えてなくなるものではなく、あくまでも自分自身で気づいて直していくしかないのです。
これが、「善因善果、悪因悪果」といわれるゆえんです。
自分の欠点、不足に気づいて直さなければ、同じ人生の中で何度も同じような困難な状況が訪れるか、来世に持ち越されるだけです。
しかも、来世に持ち越されたカルマは、「三倍返し」といえるほど人生に重くのしかかり、それだけ気づいて直すのが難しくなってしまう、ということを脳裏にインプットしておいてほしいものです。
家族や友人、親しい仲間たちは、魂の修行仲間として、お互いに自分のカルマに気づくための「鏡」となるために現世において縁を結びます。
つまり、前世カルマの縁があるからこそ磁石が引きあうようにして出会い、深いつながりが生まれるのであって、まったく縁がない人とはこの世において出会うことはありません。
その関係は、同じカルマを共有するがゆえにもつれた糸のようでもあり、ちょっとしたことでも喜怒哀楽の感情やお互いの欠点が出やすくなって、何か問題やトラブルが起きると、つい相手のせいにしがちです。
しかし、そこで原因を相手に求めるのではなく、いかに自分自身の欠点、不足を見つめられるかが人生の大きな別れ道です。そのためにこそ、その人と縁を結んでいるのです。
木村 藤子 (きむら ふじこ)
1947年、青森県出身。地元で有名だった霊能者の母のもとに生まれる。
高校卒業後、信用組合につとめるが、30代の時に神の声を聞き、霊視・透視能力を授かる。
1990年、青森県むつ市内のデパートで開催された爬虫類ショーのニシキヘビが逃げた際、ヘビの居場所と見つかる時間を正確に透視。このヘビ騒動が全国に報道されたことから、「ヘビの神様」「青森の神様」と呼ばれ、一躍有名に。現在、霊能者として日々多くの人の悩み相談に応じている(一男一女の母親でもある)。
著書に『「気づき」の幸せ』『あなたを変える「気づき」』『幸せをつかむ 気づき暦』(以上、小学館)『幸せの絆』『幸せの風が吹いてくる』『幸せの詩が聞こえる』『神様が伝えたいこと』『母であるあなたに気づいてほしいこと』『気づく力』『新・気づく力』『木村藤子神様の言魂カード』『「本当の自分」に気づく本』(以上、主婦と生活社)『幸せを呼び寄せる30の「気づき」』『すべての縁を良縁に変える51の「気づき」』『幸せの「気づき」相談』(以上、新潮社)『子育ての気づき〜母親編〜』(竹書房)『すべての「別れ」は幸せのためにある』(KADOKAWA)『幸せになるための「気づき」の法則』『神様に愛される生き方・考え方』『幸せになる人の心がけ・心がまえ』『あなたが、ここに生まれてきた理由』『魂のシナリオどおりに生きていますか?』『この出会いは魂が選んだこと』(以上、学研)などがある。
作品紹介
人は死後、あの世でどのように裁かれ、生まれ変わるのか。“青森の神様”木村藤子が初めて明かす、生まれ変わりの真実!
定価:1,200円+税/学研プラス