かわいいお話の世界は、こうやって生まれる! 絵本作家しまだかほさんと、アニメーション作家 合田経郎さんがクリエイティブトーク! 作品づくりの魅力と裏話を語り合いました!

『ながい ながい おうさまの はなの はなし』

公開日 2025.07.31
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▲旧知の仲だけあって、オンライン対談は笑顔あふれるなごやかな雰囲気に。しまだ かほさん(左)、合田経郎さん(右上)、しまださんの担当編集者・田中百合(右下)

▲絵本にコメントをくださった合田さんのインスタグラムが嬉しくて、スクリーンショットを撮影して額に収めているそうです

▲絵本の 1 見開き目。王様の鼻が長いことがすぐにわかる!

▲王様の長い鼻の先の行き先はこちらでした!

▲『ながい ながい おうさまの はなの はなし』には、遊び心いっぱいのサブキャラクターが描かれています。絵本の中でこの子たちを見つけるのも楽しみの一つ。(『ながい ながい おうさまの はなの はなし』特設サイトより)

▲見れば見るほど細かい発見ができる、楽しいイラスト。しかし、最初から最後までつなげて一枚絵にすると、鼻のつなぎめはずれないけれど、データが重くなり過ぎて しまう、というジレンマが……。(絵本『ながい ながい おうさまの はなの はなし』より)

▲相棒のぬいぐるみ、ももいろちゃんとはいいろくんを抱きしめて、海外旅行にワクワクしている、こまねこちゃん。(こま撮りえいが『こまねこの かいがいりょこう』より)

合田 ぼくは逆に、海外にぬいぐるみを連れて行って、どこかに忘れてきちゃったんだよね。どこを探しても見つからなくて、極悪人になったような気持ちになった。

しまだ ぬいぐるみの思い出は心にぐっと残りますよね。

合田 『こまねこ』も、もう作り始めて22年になるので、ぬいるぐみもたくさんの方に手に取っていただいてます。20周年のイベントで、「今も子どもが大切にしています」ってボロボロのを見せてもらったり、「こまねこにちなんで“こまね”と名付けた我が子が17歳になりました」と紹介してくれたり。

▲ドワーフが作るアニメーションは、喜怒哀楽の表現が細やかで、まるで人形に命が吹き込まれたよう。手間のかかる「こま撮り」の手法が、作品に心安らぐ温かさを与えている。(こま撮り映画『こまねこの かいがいりょこう』より)

しまだ すてきですね!

合田 『ながい ながい おうさまの はなの はなし』も、そういうことが起こり得るわけですよね。お母さんが読んでいた絵本が子どもへ…とかね。代々読みつがれるっていうのが、やっぱり絵本のいいところですよね。

しまだ 長く読みついでもらいたい!

合田 ぜひ、ぬいぐるみ展開も!

しまだ 実はすでに自分で作り始めてて…。

合田 おっ!

しまだ:もう下手すぎるんですけど、どうしても自分でやってみたくなっちゃうんです。でもまだ、じいやの頭を縫っただけで…。おうさまの鼻はわりと早くできそうなんですけど…。

合田 鼻はどこまで長くするんですか?

しまだ 売るときはマジックテープで接続して延長できるようにして、お好きなだけ買っていただくようにしようかな。

合田 すごく長くして首に巻いてもらったりね(笑)。

しまだ 縄跳びしたりとか(笑) いろいろ遊べそうですよね!

「すでに次へと動き出している二人。もしかしてコラボの展開も?!」

――では、最後にお二人の抱負をお聞かせください。

合田 今の仕事をやりながら、映画やいくつかの企画をやっていまして、皆さんにお話しできる日が早く来るといいなっていう感じです。あと、かほちゃんにも、また何かお願いできたらいいな、と日々思っています。

しまだ ぜひぜひぜひ、お願いします!

合田 かほちゃんの今後はどうですかね?

しまだ もちろん新しい作品も作りたいと思っているんですけど、合田さんにとっての『こまねこ』のように、自分もこの絵本を出版したことで、土台を手に入れた感じがしているので、この作品からどんどん枝葉を広げていきたいとたくらんでいます。考えるのがすごく楽しいんです。

合田 いつかこの絵本に注目が集まって、「今だ!」っていうタイミングが来るような気がします。

しまだ 結局アニメに戻ってしまう自分もいて、気がつくと動かしたくなっちゃって、ちょっと動くだけでもうれしくて…。

合田 アニメーションって不思議だよね。パラパラと動くと『わ、歩いた!』なんて、うれしくなっちゃったりしてね。

しまだ ドワーフで、絵本『パンどろぼう』のアニメを作られていましたよね? 好きな絵本なんです。とても素敵でした…! わたしもいつかドワーフで作りたい!っていうのが夢なんですよ。

合田 でもちょっと鼻、長すぎるかな?(笑)

しまだ そうそう、後ろにもたくさんキャラがいるので、大変なことになりますけど(笑)。

合田 大変だねえ。じっとさせてるわけにはいかないですからねえ。でもいつかできるといいですね!

しまだ やりましょう!

▲「これからも、楽しいモノづくりをしましょう! いつかぜひ一緒に!」と誓い合って終わりました。

 1987年日本映画学校卒業後、1990年まで株式会社電通プロックス(電通テック)に在籍。 以後、6年間のフリーランスを経て、1996年株式会社ティー・ワイ・オー(現TYO・CM 制作会社)入社。企画演出部に所属する。2003年、ドワーフを立ち上げ、アニメーション作家へと転身。「どーもくん」や「こまねこ」など、こま撮り作品を制作するかたわら、 イラストレーション、絵本の執筆など創作活動は多岐に渡る。

 

しまだ かほ/絵本作家・イラストレーター

 多摩美術大学グラフィックデザイン学科卒業。株式会社ティー・ワイ・オー(現 TYO・CM 制作会社)企画演出部に入社。CM プランナーとして勤務。2006年、ドワーフに移り、アニメのプランナー・ディレクターとして勤務。2010年よりフリーランスになり、絵本制作、アニメの企画・演出、キャラクターデザインなど幅広く活躍中。2025年 4月に『ながいながいおうさまのはなのはなし』を発売。

商品の紹介

■書名:『ながい ながい おうさまの はなの はなし』
■作・絵:しまだかほ
■定価:1,760円(税込)
■発売日:2025年4月10日
■発行:Gakken

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