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残念ながら受験に失敗…親もがっかりですが
本人が落ち込んでいるので「かわいそうに」と
声をかけてなぐさめています。
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☆ 困難を自分の力で乗り越える練習。
誰だって「自分はなんてかわいそうなんだろう」と、みじめな気持ちになることがありますよね。人は誰でも、ときには落ち込んだり悲しみに沈んだりします。
そんなとき、私たちは自分を弱いと感じます。
そして、そういうマイナスな感情がないのが「強さ」だと思いがちです。
でも、本当の強さは、マイナス感情を持ちながらでもがんばることなのです。
たとえて言えば、負けない強さではなく、負けても立ち直る強さ。いくら倒れても、泣きながらでも、立ちあがる力、それが本当の強さなんじゃないかなと思うのです。
自分のことを「かわいそう」と思っていると、人はますますみじめな気持ちになり、本当の強さからどんどん遠ざかってしまいます。
困難にぶつかって子どもが落ち込んでいるときは「自分の力で立ち直る練習をしている」と考えるといいそうです。
赤ちゃんのときに何度も転んで歩き方を覚えたように、何度も落ち込んで、立ち直り方を覚えるのだそうです。
「ピンチはチャンス」という言葉もあります。落ち込んだ後は大きく伸びるもの。なぐさめや同情より「あなたなら大丈夫」と信頼しながら、見守ってあげるといいんですね。
世の中から悲惨な運命や不幸、悲しみはなくなりません。本当にかわいそうな境遇の子どももいます。でも同情から「かわいそうに」と軽々しく言いたくないと私は思うのです。
何があっても、やっぱり太陽は昇るし、明日はやってきます。「生きていれば、きっと楽しいことがあるよ!」と、顔を未来に向けさせることが、子どもより少しだけ長く生きている大人の役目だと思うのです。
曽田 照子 (そだ てるこ)
千葉県出身、東洋大学文学部卒業。広告制作プロダクションでコピーライター経験後、フリーライターとして独立。現在は3人の娘の子育て経験を生かした書籍を執筆している。著書に「お母さん、ガミガミ言わないで! 子どもが勉強のやる気をなくす55の言葉」(学研パブリッシング)、「『お母さんの愛情不足が原因』と言われたときに読む本」(中経出版)などがある。
速水 えり (そだ てるこはやみ えり)
かわいいイラスト、ハウツーもののイラスト、子ども向けのイラストなどを中心に創作。男女3人の子育ての日々をコマ漫画にしたりと、子育てをエンジョイ中。
作品紹介
つい、わが子に言ってしまうキツイ一言…。へっちゃらなようで子供はしっかりヘコんでます。そんな時の「いい方法」を教えます!
定価:本体1,300円+税/学研プラス