「就活生に寄り添う対策本を作りたい」シリーズ制作の背景を編集者に聞きました

「就活をひとつひとつ」シリーズ

更新日 2024.04.08
公開日 2024.01.11
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 「一番やさしく、わかりやすい」と評判の就活対策本「就活をひとつひとつ」シリーズ。制作に至った背景や就活生への思いなどを、シリーズを企画した株式会社 Gakkenの徳永 智哉氏に聞きました。

「就活をひとつひとつ」シリーズ企画者 徳永 智哉」画像

▲「就活をひとつひとつ」シリーズ企画者 徳永 智哉

■自身の体験から生まれた就活対策本

ーー就活対策本を企画したきっかけを教えていただけますか。
(徳永)かなり個人的な話ですが、弟の就職活動を手伝ったことがきっかけでした。弟が就職活動をしていた時期は、ちょうど新型コロナウイルスが流行し始めたということもあり、とても苦労していました。エントリーシートの添削や面接の練習などをしていたのですが、そのときに「ガクチカが書けない」や「面接が苦手」といった就活生の悩みを身近に強く感じました

ーー徳永さんは、社内の新卒採用プロジェクトにも参加していましたよね。
(徳永)弟の就職活動を手伝っていた時期と重なるのですが、若手社員を中心とする新卒採用プロジェクトに2年間関わっており、学研プラス(現・Gakken)の新卒採用イベントやインターンシップなどの企画運営をしていました。実は、そのときの経験もこの企画につながっています。急激に就活生を取り巻く環境は変化しており、なにか力になれないだろうか、と考えていました

ーー具体的にどのような変化があったのですか。
(徳永)「早期化」と「長期化」ですね。私自身が学生だったときとくらべて、かなり早い時期から就職活動を始める人が増えています。大学1年生や2年生の頃からインターンシップに参加して、卒業後の進路を早い段階から考えるようで、特に、2024年度卒(2025年3月卒業予定の学部生・院生)からはインターンシップの扱い方が変わるので、この早期化と長期化はさらに進んでいくと思います。

「就活の道のりは長く、早めの準備が大切」紙面

▲就活の道のりは長く、早めの準備が大切。

■就活生に寄り添うシリーズに

ーーさて、そのような背景の中で今回の「就活をひとつひとつ」シリーズを企画されたわけですが、どのようなことを考えて制作されたのですか。
(徳永)「就活生に寄り添う対策本」にしたいと思っていました。就活って、とてもプレッシャーがかかるライフイベントだと思います。自身の就活を振り返ると、大げさですが、当時は「就活=自分の人生の集大成」のように感じていました。実際は入社してからがスタートなのですが(笑)。でも、そのくらいプレッシャーのかかるライフイベントだからこそ寄り添ってサポートするような書籍にしたいという思いが強かったです

ーー人生の集大成に感じるほどのプレッシャーとはどのようなものだったのでしょうか。
(徳永)「テストをがんばりなさい」「高校・大学に行きなさい」などと親や学校の先生から言われた経験って、多くの人があると思います。
 私もそうやって大学院まで進学させてもらったのですが、「その次の就職活動で失敗するわけにはいかない」と勝手に強く思っていました。友人が内々定をもらい始めると更に焦り、プレッシャーを募らせていきました。

ーーそうだったんですね。「就活生に寄り添う対策本」を作るときに、学習参考書の「ひとつひとつわかりやすく。」を下敷きにした理由はあるのですか。
(徳永)「ひとつひとつわかりやすく。」は2009年に創刊して以来、小・中・高校生の学習をサポートしてきたシリーズなのですが、単純に「大学受験までサポートしてきたのなら、就活までサポートできればいいじゃん!」と思ったのです。きっと、今年の就活生の中にも「ひとつひとつ」での学習経験のある方がいると思います。就活対策本を探そうと書店に出向いたときに、「あ、昔使っていたひとつひとつだ、あのときのように頑張ってみよう!」と思ってもらえれば嬉しいなと思っています

ーー改めてラインナップと特長を教えてください。
(徳永)「就活をひとつひとつ」シリーズは、全6冊で『就活』、『SPI3(言語・非言語)』、『SPI3 構造的把握力検査』、『一般常識と時事問題』、『エントリーシートと自己分析』、『面接とグループディスカッション』です。学習参考書と同様に、基本から丁寧に解説するコンセプトを踏襲しており、確実にステップアップできる作りにしました。すべてフルカラーにしているので、図や写真も見やすくなっています
※現在は『インターンシップをひとつひとつわかりやすく。』を含めシリーズ全7冊を展開(2024年時点)

「SPI対策もフルカラーだからわかりやすい」紙面

▲SPI対策もフルカラーだからわかりやすい

ーーカバーデザインもこだわったそうですね。
(徳永)はい、学習参考書を踏襲しているとはいえ、メインの読者は大学生なので、幼くなりすぎないように工夫しました。デザイナーさんと何度も打ち合わせを重ねたり、書店さんに訪問する弊社の販売員にアンケートを取ったりなどし、デザインをブラッシュアップしていきました。また、就活生が少しでも楽しく就活対策を進められるようにと、オリジナルキャラクターの「ナイテイペンギン」も生み出しました。かわいいので、ぜひチェックしてみてください!

本書をナビゲートするオリジナルキャラクターの「ナイテイペンギン」画像

▲本書をナビゲートするオリジナルキャラクターの「ナイテイペンギン」

「ひとつひとつわかりやすく。」を踏襲しながらも、大学生向けを意識したカバーデザイン 画像

▲「ひとつひとつわかりやすく。」を踏襲しながらも、大学生向けを意識したカバーデザイン。(2025年度版カバー)

ーーテスト対策と同様に、就職活動の対策もひとつひとつが大切ですね。
(徳永)そうですね。僕もそうだったんですが、「失敗したくない」「友達はもう内定が出てる」など、焦ったり不安が襲ってくることがたくさんあると思います。ただ、文字通り「ひとつひとつ」やることを決めて準備や対策を積み重ねていけば、プレッシャーに打ち克つ自信もついてくるはず。志望する企業からの内定獲得ももちろん、納得のいく就職活動を進めていってほしいです。そのお手伝いを「就活をひとつひとつ」シリーズができれば、編集担当としてこれほど嬉しいことはありません。応援しています!

語り手:徳永 智哉(株式会社 Gakken 大人の学び事業部 リカレント教育編集課)
聞き手:荒木 七海(株式会社 Gakken K12事業部 高校教材編集課 理系チーム)

シリーズ公式サイト

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