第28回小川未明文学賞、受賞作決定!
大賞:「シャ・キ・ペシュ理容店のジョアン」北川佳奈、優秀賞:「トリロン」かみやとしこ
新潟県上越市と小川未明文学賞委員会主催の『第28回小川未明文学賞』の受賞作品が決定。2月20日(木)、発表されました。
今年は、応募総数409点が集まりました(短編部門に236編、長編部門に173編)。そのうち最終選考に残った8編から、作家の落合恵子さんやねじめ正一さんら6名の最終選考委員が大賞と優秀賞を決定しました。
その結果、北川佳奈さん(東京都)の「シャ・キ・ペシュ理容店のジョアン」(長編部門)が大賞を、かみやとしこさん(愛知県)の「トリロン」(長編部門) が優秀賞を受賞されました。

▲大賞を受賞された北川佳奈さん
大賞受賞作の「シャ・キ・ペシュ理容店のジョアン」は、フランスのパリが舞台。画家との出会いをきっかけに、絵に興味を抱いていく理髪店見習いの主人公、ジョアンの物語です。
大賞に選ばれた北川佳奈さんは、
「パリの理容店で働きながら、画家になりたいという夢を持つ男の子のお話を書きました。夢をかなえた先で、悩みをかかえる画家も登場します。舞台のパリには、真冬に一度でかけたことがあります。観光です。エッフェル塔にのぼり、セーヌ川沿いを歩きました。寒かったです。」
「小川未明文学賞の受賞を夢見ていたので、今、とても幸せな気持ちです。しかし、物語にも書いたように、夢の先には悩みがつきものだということも知っています。これからも、悩みながら物語を書いていけたらと思います。」
と感想をコメントしました。

▲優秀賞を受賞されたかみやとしこさん
優秀賞に選ばれた「トリロン」は、中学生の主人公が、少し変わった同級生の涼と出会ったことがきっかけで、家族や様々な登場人物たちとの交流を深めていくことになる物語です。
受賞者のかみやとしこさんは
「小川未明文学賞優秀賞をいただき感謝の気持ちでいっぱいです。『トリロン』は、10年前に書き出したものの未完成のままお蔵入りしていたものです。長い間眠っていた主人公たちが、ごみと化す前にあえいでくれたようです。まさに、いやなものを食う怪鳥トリロンの仕業でしょうか。」
とコメントを寄せました。

▲上越市役所での受賞作報告のようす(左から、小川未明文学賞委員会・宮川会長、上越市・村山市長)
また、大賞は秋ごろ、学研プラスより書籍として刊行される予定です。
小川未明文学賞は、上越市出身の児童文学者で、「日本児童文学の父」とも呼ばれる小川未明の文学精神を継承し、新しい時代にふさわしい創作児童文学作品を輩出する目的で、平成3年に創設されました。
新潟県上越市と小川未明文学賞委員会が主催し、株式会社学研プラスが第9回より、協賛しています。

▲最終選考委員のみなさん(写真は昨年のもの。右より、宮川健郎さん、佐々木赫子さん、落合恵子さん、ねじめ正一さん、小川英晴さん、学研プラス小方編集長)
第28回小川未明文学賞の詳細は下記ホームページもご確認ください。
■上越市ホームページ
https://www.city.joetsu.niigata.jp/
■小川未明文学館
https://www.city.joetsu.niigata.jp/site/mimei-bungakukan/
■小川未明文学賞ホームページ(学研プラス)
https://gakken-ep.jp/extra/mimei-bungaku/
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