日本の城を知ることは、日本の歴史を知ることだった! 今世紀最大の城ブームを楽しむための、最強「公式本」が登場。
『よくわかる日本の城 日本城郭検定公式参考書』
お城が“桜の名所”となったのは、わりと最近のことだった!? 姫路城の天守は、23円50銭で落札された!? お城に関する驚きのトリビアも満載。
もくじ
お城が桜の名所になった、ちょっと悲しい理由
お城には、桜が良く似合う。実際に桜の名所に選ばれている城も多く、高遠城や弘前城をはじめとした多くの城が花見客でにぎわいをみせる。だが、昔からお城が桜の名所であったわけではなかった。お城に桜が植えられたのは、城が本来の役割を担わなくなった明治以降のことになる。明治6年(1873)の廃城令で、全国の城の大半が取り壊されることが決まった。廃城処分で民間や団体に払い下げられたお城が、公園として市民に開放されるようになった際、桜が植えられたケースが多いのだ。
最初、お城に樹木は植えられていなかった
そもそも、お城には樹木が植えられていなかった。というのも、城が攻められた際、樹木は視界を遮るし、敵にとっては隠れる場所になるからだ。江戸時代に幕府の指示で描かれた城の絵図でも、樹木が確認されるお城はわずかで、それもほんの数本だ。あえて大事な場所を隠す目的で植えられたのも、万が一の際に食糧や薬、燃料になる、松や椎などであった。
お城の歴史は波乱万丈
今世紀最大の城ブームの到来で、日本人のみならず外国人にも観光地として人気の高いお城であるが、その歴史は波乱に満ちている。城はかつて全国に3~4万程あったといわれ、時代によって築城、改築、破棄が繰り返されてきた。織田信長や豊臣秀吉も、政権確立の過程で不要な城を破却している。だが、江戸幕府を開いた徳川家康はさらに徹底していた。関ヶ原の戦いから15年を経た慶長20年(1615)、家康の発案とされる一国一城令で、全国のお城の95%の破却が決まったのだ。当時約3000あったとされたお城は、170程になってしまった。
姫路城の天守、23円50銭!
そして明治6年(1873)の廃城令で、その残ったお城の大半も取り壊される。当時、お城の土地建物は陸軍省の管轄下にあったが、陸軍が使用するもの以外は、売却・処分することになったのだ。廃城の対象となったお城は約150。そのうち破却を免れたのは4分の1程度だった。運よく残されたお城についても傷みの激しい建物は取り壊されて、姫路城の天守ですら23円50銭という安値で落札されたという。
全国から次々とお城が姿を消していくなかで、なんとか城を文化遺産として残そうと考える人たちも現れた。政府要人の活躍もあったが、国宝の松本城や松江城は、民間人の働きによって守られた城である。
城の歴史は、日本の歴史
城にはたくさんの物語があるが、その歴史は縄文時代の堀をめぐらせた集落にまでさかのぼる。山頂にあったものが平地に移り、信長の時代には天守が出現。軍事色よりも政治色が濃くなり、構造の変化は建築技術も進歩させる。城の歴史は、日本の歴史ともいえるだろう。
日本100名城めぐりを何倍も楽しくする最強の「公式本」
そんな城の「歴史」と「構造」が一冊でわかる本が登場した。その名も『よくわかる日本の城 日本城郭検定公式参考書』(加藤理文・著/小和田哲男・監修)だ。「日本城郭検定」は、年2回開催されているお城好きや歴史好きを自負する人たちにも大人気の教養検定で、最難関の1級合格率は5%に満たない。その「公式参考書」として認定されている本書は、296ページの圧倒的な情報量に、図版・写真も満載で、本当によくわかる。そして、巻末には「検定統一城郭用語集」も付いた、最強の城本である。
これを読めば、日本100名城めぐりが何倍も楽しくなること請け合い。お城ビギナーはもとより、すでに多くの城を訪れた人にも、必ず新たな発見があるだろう。公式スタンプ帳とともに、ぜひ城攻めアイテムに加えていただきたい。
商品の紹介
◆書名:『よくわかる日本の城 日本城郭検定公式参考書』
◆著:加藤理文
◆監修:小和田哲男
◆発行:学研プラス
◆発売日:2017年3月14日
◆定価:本体1800円+税
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