田舎はライバルがいないフリーゾーンだ!

吉角裕一朗『まだ、都会で貧乏やってるの?』セレクション

更新日 2020.07.27
公開日 2014.10.16
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 田舎のほうが稼げる2つ目の理由—。
 それは、「簡単に1番になれるから」です。

 田舎はライバルがまったくいない、フリーゾーン。
 都会から田舎に帰ってみて、発見しました。
 まさに人が少ない、田舎ならではのメリットです。

 この事実を実感した、1つのエピソードがあります。

 かつて私は東京で、総合格闘家を目指していました。何度か試合に出たことがあるのですが、出場している選手たちは本当にレベルの高い人たちばかりでした。
 中には世界ランキングにも入っているような超一流の人たちもいました。

 まさに、東京は「一流」の集う場所。
 ライバルも多く、力も拮抗していました。

 私がいくら一生懸命練習をしようと、試合で「全戦全勝」というわけにはいかなかったのです。

 特に、須藤元気さん、青木真也さんなど超一流の選手たちと戦ったときはひどいもので、どれだけ殴られ、蹴られ、関節技を決められ、打ちのめされたかわかりません。
 圧倒的なパワー、絶対的な技術、そして越えられようもない肉体に、私は打ちのめされたのです。

 しかし、今思うと、それが私の大きな財産になりました。
 熊本に帰ってきた当初、私は格闘家としてはコンプレックスの塊でしたが、地元で試合に出場してみると、なんとトーナメントであっさり優勝してしまいました。
 田舎では、私に勝てる人は1人もいなかったのです。

 それから何戦か、私と同等かそれ以上の体格の人とも試合をしましたが、なぜか私があっけなく勝ってしまいました。

 東京では勝ったり負けたりだった私が、田舎だと全戦全勝とはいかないまでも、かなりの確率で勝ててしまうのです。
 まさに、田舎はライバルがいないフリーゾーンでした。

 ではなぜ、こんな不思議なことが起こったのでしょうか?

 それは、私が東京で超一流の選手たちとスパーリングをすることができた「一流の体験」の賜物です。
 体力や技術など自分と互角な人でも、私のほうが気持ち的に余裕がありました。まさに「一流を知っている」という経験があったからこその勝利でした。

 東京では、負け続け、打ちのめされ続けた私でしたが、そのやり取りを通して、知らず知らずのうちに、かけがえのない自信と価値を得ていたのです。

 

吉角 裕一朗 (よしかど ゆういちろう)

株式会社吉角(旧社名:益城電池)代表取締役。 1982年、熊本県生まれ。高校時代に格闘技に目覚め、卒業と同時に上京し高田道場の門を叩く。30試合以上の経験を積むもケガで中断、悩んだ末に格闘家の夢を断念。その後、東京・高円寺で専門学校に通いつつバイト生活。パチスロにのめり込み100万円の借金を作るなど、荒れた生活を送る。 24歳で熊本に帰り、起業。自動車の再生バッテリーの通販事業を開始する。年商1億円を目指したものの、北京オリンピックの影響で肝心の中古バッテリーが入手できず、1年目の年商は10万円。2年目以降は売上が順調に伸び、会社設立7年目で年商5億円、自身の年収も1億円に到達。 現在は自動車用バッテリーの通販事業、蓄電システムや工事現場用バッテリーのレンタル事業などを経営する傍ら、ビジネスのフィールドを海外に拡張し、ベトナムを中心としたアジア各国、さらにはアメリカやヨーロッパと取引を開始。月の半分以上を海外で過ごしている。 また、地方の時代を牽引すべく、地元・熊本の若手起業家のリーダー役として勉強会、講演会などを主宰。「田舎起業」をテーマとした講演も実施中。 Facebook 熊本で年収1億稼ぐ 吉角裕一郎

作品紹介

まだ、都会で貧乏やってるの?
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